2022年もなんとかクリスマスを迎えることができて一安心。


多分これが今年最後の投稿になるだろうということで、今年も年末恒例(?)の今年購入したCD,DVD,レコード等の中から選ぶMY BEST10。
旧譜中心の購入となったのはいつもの年と変わらずだが、洋楽の占める割合が多かったのは邦楽ロック好きの自分としてはかなりレア。
そんなところがベスト10に表れているかどうかは昨年、一昨年のベスト10と比べていただければ。




で、毎年のことではありますが、今年買ったものの中からということでリリースがかなり古いものも含まれることはご容赦を。

では、早速10位から順に。


■10位 

 勝手にやろうぜ/MAD3 EP+CD+DVD 2月購入

インストガレージパンクバンドMAD3を率いるEDDIE LEGENDが歩んできたユースカルチャーを体現するシリーズの第一弾としてリリースされたのが本作品。


MAD3のアルバムは一枚くらいしか買ったことがなかったが、このタイトル、ジャケットを見たら買わずにいられずに。
収録曲は2曲だが、EP+CD+DVDがセットされ、かなりのボリューム感。そんなに聞き込むほどではなかったが、購入以来ずっと部屋を彩るアイテムとしてCD棚に飾られたというだけの理由で第10位にランクイン。


11月にはMODSをテーマにした第3弾もリリースされたようなのでちょっと気になるところ。




■9位 

 LISTENtoTHIS  Mr.B/PAUL McCARTNEY CD 12月購入

収録の17曲はどれも既発のモノだが、ポールのベースワークにスポットを当て、マルチトラックからベース音量をアップした音源になっているということで、ベース弾きにとっては垂涎の一枚。


ライナーの最後に島キクジロウの名前を見つけ目を疑った。80年代中盤からビートパンクバンドTHE JUMPSで活躍し、その後は弁護士に転身しながらもいまだにTHE JUMPSでの活動を続ける男。なぜにその男の名がポールのアルバムのライナーに?と思ったらライナーを書いたCROSSなる人物が島キクジロウ&NO NUKES RIGHTSのメンバーであると。このアルバムを買ってそんなところに注目してるのは自分くらいなものか。


■8位 

 MOTOWN SOUND VOL1&2/V.A CD 5月購入

ブラック・ミュージックの歴史を築いたと言っていいモータウン・レコード。このレーベルのヒット曲を集めた2枚のコンピ。


ブラック・ミュージックはほとんど聞くことはなくてもなぜかモータウンという響きには弱い自分。スプリームス、フォー・トップス、マーヴェレッツ、テンプテーションズ等々のそうそうたるメンツの曲が並ぶ珠玉のグラフィティー盤は休日の夜に聴くのにもってこいである。


こんなのが1枚500円以下売られているんだからブックオフ通いがやめられないのも仕方ない。



■7位 

 WILD RECORD PARTY/NIKKI CORVETTE’s CD 12月購入

今年出会ったロックショップMAMIGONで「PUNKSさんはパワーポップが好きなんじゃない?」と訪れるたびに様々なパワーポップバンドのCDを薦められた。ショップの方にお勧めされるなんてことはほとんどなかった経験で、こんな出会い方も悪くはないなと思ったり。


そんなパワーポップバンドの中でもこのNIKKI CORVETTE’sがイチオシとのことで、先に購入したファーストアルバムもよかったが、NIKKI自らのルーツであるPUNK/R&Rをカバーしたこのアルバムは収録曲が泣けるのもあるが、なんといってもジャケットがキュート!ただそれだけの理由でランクインといったところです。



■6位 

 MORNING PHASE/BECK CD 7月購入

気分的にちょっとお疲れな日々を過ごしていた初夏のある日。カーラジオから聞こえてきた穏やかなナンバーに心を奪われた。曲紹介でBLACK BIRD CHAINと聞こえた。赤信号で止まった時にすかさずスマホで検索するとBECKで引っかかる。目的地に着いてAPPLE MUSICで聴いてみたら間違いはなかった。


後日、この曲が収められたアルバムをお茶の水のDISK UNIONで見つけ購入。BECKといえばオルタナのイメージが強かったがあまりにも幻想的なアルバムに驚愕。その中でもBLACK BIRD CHAINは出色。



■5位 

 JUICY MARMALADE/THE COLLECTORS CD 11月購入

女子からの人気が高く、メンバーの風貌からも少し軟弱に見られがちなコレクターズであるが、そんじょそこらのパンクバンドより骨太なロックを聴かせてくれるのは既発のアルバムでとっくに証明済。


前作では香港情勢を歌った香港の雨傘という曲が収録されていたが、この新作でもウクライナを歌ったGOD SPOILという曲が収録されている。

タイプは違うが、こいつらを信じて聴き続けようと思わせるところは怒髪天に似ていたり。


アルバムリリースに合わせたツアーは札幌公演のみがボーカル加藤ひさしのコロナ感染により中止(延期じゃなく)になったのは、このライブを今年のライブ納めにしようと思っていた自分にとってはかなり残念な出来事だった。



■4位 

 This is Mods/THE COLLECTORS Blu-ray 7月購入

そんなコレクターズの35周年アニバーサリー武道館公演を収めたBlu-ray。


アニバーサリーと言いつつも新作を中心に据えた構成に加え、30周年での武道館公演以上にスケールの大きさを感じることができるのは、現在進行形のバンドの矜持からといったところだろうか。何回観ても130分間があっという間に過ぎる記念のコレクション。

 

■番外
ベスト3に行く前に惜しくも選から漏れてしまったいくつかを紹介



LIVE IN JAPAN/BAY CITY ROLLERS LP 11月購入

当初はベスト10に入れていたけど途中で落としてしまった一枚。CD化されておらず各種サイトでは4,000~5,000円くらいで取引されているものを他の10枚と合わせて1,100円で落札したのはラッキー。


演奏力の高さを知ることができる一枚ではあるが、前向きな再結成ライブには思えないところが悲しみを誘う一枚。



DRIVE WAY JIVE/THE MODS CD 11月購入

2016年にリリースされたHAIL MARY以降ロックなアルバムは作られていないのが残念。ということで2023年のロックンロールアルバム制作に期待を込めての選外。

でもその前にモリヤンの突発性難聴からの回復を祈るばかり。


他にもオリビア・ニュートン・ジョンだったり、J・Dサウザーだったりと普段聞かないさわやかで穏やかなものも良かったし

元サンハウス、キャロルの浦田賢一が率いたショットガンや陣内孝則のソロなんかを見つけた幸運も。




■3位 

 約束の夜/THE MODS DVD 6月購入

新作マキシシングルは選外にしたものの、自分も参戦した40周年アニバーサリーの野音公演を収めたDVDを落とすわけにはいかないだろう。


コロナ禍で行われたアニバーサリー恒例の野音でのライブは、声出しNGの異例な中での決行。声は届かなくても気持ちは届くはずと一部のファンが観客全員に配ったサイリウムの青い光に包まれたアンコールでの野音の夜は決して忘れない。


今年も行われた続・約束の夜のリリースも首を長くして待っている。



■2位 

 BLONDER AND BLONDER/THE MUFFS CD 10月購入

今年は何といってもマフスに出会えたことは自分にとってはかなりのエポックメイキングな出来事。友人の度重なる薦めに乗らなかったのは単にそんな気分が続いていただけのことで、今になって聞いたからこそ心に響いているのかも知れないのだから、長いこと薦めに乗らなかったことも良しとしよう。


残念ながらボーカル&ギターのキム嬢はすでにこの世を去ってしまったが、彼女の雄たけびは永遠に僕等の胸に突き刺さったままだろう。


他のアルバムもランクインさせたいところだが、とりあえず一バンド一枚に限定して、泣く泣くこの一枚を選んだのは、1曲目のAGONYの疾走感、2曲目のOH NINAでのキムの雄たけびでマフスの虜になったから。最後まで1位にしようかどうか迷った一枚。



■1位 

 ANTHEM/FLOGGING MOLLY CD 11月購入

長く活動を続けるアイリッシュパンクバンドのフロッギング・モリーの音に触れてみようと今頃になって思ったのは、パンクロック雑誌BOLLOCKSに掲載されていた写真に写る彼らの面構えに惹かれたから。


アイリッシュパンクといえばどうしても酔いどれというイメージが付きまとう。このバンドのライブも確かにギネスなんかを飲みながらというのが定番らしいが、それでも酔いどれ感は微塵も感じさせないのは、彼らの持つ誠実さからだろうか。カッコ悪いことはなんてカッコいいことなんだろう、なんて思わせてくれるバンドに出会えたのは幸せな事かも知れない。 


この新作ANTHEMのタイトルにはコロナ禍で活動を制限される中、それでも前に進んで行くぞという彼らの決意が込められているのだろうか。国内盤が発売されておらず歌詞の意味が汲み取れないのがなんとも残念ではあるが、それでも彼らの想いは十分感じることができる珠玉のアンセムだ。



さてさて私の2022年のベスト10、いかがだったでしょうか。今年購入したうちの2割にも満たない新作モノが半分以上を占めたのは自分でも意外な結果ではあったものの、まぁ、らしいといえばらしい結果だったのでは?


来年は一体どんなバンド、作品との出会いがあるのやら。まぁ、変わらずにそんなものたちをこのブログで紹介できたら言うことなし、ということで今年も最後までお付き合いいただきありがとうございました。


それではみなさんよいクリスマスと年末をお過ごしください。