映画.comより
アメリカ海軍のエリートパイロット養成学校トップガンに、伝説のパイロット、マーヴェリックが教官として帰ってきた。空の厳しさと美しさを誰よりも知る彼は、守ることの難しさと戦うことの厳しさを教えるが、訓練生たちはそんな彼の型破りな指導に戸惑い反発する。その中には、かつてマーヴェリックとの訓練飛行中に命を落とした相棒グースの息子ルースターの姿もあった。ルースターはマーヴェリックを恨み、彼と対峙するが……。
製作:アメリカ
監督:ジョセフ・コシンスキー
脚本:アーレン・クルーガー エリック・ウォーレン・シンガー クリストファー・マッカリー
原作:ピーター・クレイグ ジャスティン・マークス
撮影:クラウディオ・ミランダ
美術:ジェレミー・ヒンドル
音楽:ハロルド・フォルターメイヤー ハンス・ジマー ローン・バルフェ
出演:トム・クルーズ マイルズ・テラー ジェニファー・コネリー
エド・ハリス ヴァル・キルマー
2022年5月27日公開
新作は初日に地元のシネコンで観たのですが、平日にも関わらず一番収容数の多いホールに結構人が入っていて、「トップガン」及びトム・クルーズ人気の高さを窺わせました。オープニングに「DANGER ZONE」が流れた時点で気分はガン上がり。その後も、ジュークボックスから「LET’S DANCE」や「GET IT ON」等もかかり、前作同様ノリの良さを感じさせます。
※若干ネタバレをしていますのでご注意ください
マーヴェリックはエド・ハリス演じる少将の命令を無視し、マッハ10の壁を超える飛行に成功したものの、機体を損傷させたことにより、除隊させられそうになります。しかし、かつてのライバルで現在海軍大将のアイスマンの計らいによって、“トップガン”の教官に就きます。
そこで彼に科せられた使命は、エリートパイロットたちに、極秘任務を成功させるための訓練をほどこすこと。即ち、ならず者国家が違法にウランを濃縮する核施設を破壊するための模擬訓練です。核施設が特殊な地形に囲まれている上に、敵の侵入を防ぐミサイルまで配備されており、最新鋭の戦闘機では対応しきれず、核施設に辿り着くのは逆に困難。一段落ちた機種を使わねばならず、追撃してくる敵戦闘機との戦闘も不利になります。
マーヴェリックはあくまでパイロットたちに訓練するだけで、その任務には参加しないことを、あらかじめ上官に言い含められています。彼はもどかしい想いを抱きながら、実戦さながらのドッグファイトで教え子との格の違いを見せつけつつ、彼らを掌握していきます。
ただし、パイロットの中には、マーヴェリックがトップガンに在籍した頃、訓練中に亡くなったグースの息子ルースターもいて、教官を務めるには遣りにくい状況に置かれています。そうこうするうちに訓練中に事故が発生し、マーヴェリックの今までの型破りな行動も相まって、彼は任を解かれそうになります。果たして彼と特殊任務の行方は如何に?
本作は前作の「トップガン」を踏まえた作りをしており、前作を想起させる描写が所々散りばめられてあります。したがって、前作を観た上で鑑賞したほうが、より楽しめるのは確実。ルースターがジェリー・リー・ルイスの「GREAT BALLS OF FIRE」をピアノで演奏する最中に挟み込まれる父親のグースと母親の回想場面では、若い頃のメグ・ライアンも再び見られて、思わずウルッときちゃいました。
もちろん、まもなく還暦を迎えるトム・クルーズが10Gに耐えながら飛行するとか、マーヴェリックが敵に撃墜された後の展開がご都合主義とか、ツッコミを入れたくなる箇所はありますよ。それでも、この映画には気分を高揚させる箇所が多く、私と年の近いトム・クルーズが老いを何するものぞと奮闘する姿に、観ているこちらも励まされてきます。
教え子との空中戦に連戦連勝するのも然ることながら、少将以上の地位に就くのが可能なのに、敢えて大佐に踏みとどまって現場主義を貫く姿勢も好ましく思えます。また、ドローンに代表されるように無人機による攻撃が主流になっていく中、その風潮に抗うかの如く、マーヴェリックのパイロットの技術による戦闘へのこだわりは、人は必要とされる仕事に生きがいを感じることを改めて考えさせてくれます。
今回、マーヴェリックは教えるだけで、実戦に就かないのかと思いきや、やっぱりねと言う話の流れになります。ちなみに、マーヴェリックは30年以上経っても、若い頃と同じようにヘルメットなしでオートバイに乗っていました。彼なりのポリシーなのかしら(笑)。
