このブログで訃報というのは結構多い。
ただ、人間も動物も同様に扱っている気がするのだけど。
ウルトラマンの関係者が二人も亡くなるというのは尋常ではない。
去る27日に音楽の宮内国郎氏 、29日に実相寺昭雄監督 がこの世を去った。
正直音楽に関してあまり語る自信が無いので、宮内氏の件はあまり語れないが、実はウルトラマンよりリアルタイムで見たアニメのザ☆ウルトラマンのテーマの方が耳に付いている。人間育ちには逆らえない物である(どうでもいいがザ・マンDVD化しないのかと・・)。
ウルトラマンにおいてはやはり最終話とか、ジャミラやウーのテーマになった悲壮な曲が印象に残る。いや、ウルトラQテーマ曲という名曲があった。
アンバランスゾーンにはあの曲が欠かせない。
実相寺監督といえば、特撮ファンにはお馴染みである。
映画ファン風の人物が実相寺監督を語ると映画通に見えるから不思議だ。
また彼の作風はよくよくアニメや映画で真似られたりしている。
なんか、客観的に底意地悪く語っているが、別に監督に怨みが有る訳ではない、ただその周辺に何となく・・。
まあ、そのくらい影響力の有る人だという事だ。
というか、ウルトラ関係者でここまで精力的な人がいただろうか。
ウルトラマンに関する著述から新作の撮影、フィギュアのプロデュース。
ウルトラの力が本当に宿っているかのような八面六背の活躍ぶりには、本当に感心した。第二次怪獣ブーム時期に私は実はウルトラシリーズも怪獣物も見ていなかった。
70年代の終わりに飛び乗ったのだ。
その頃既に伝説の人だったのだが、この人はその後も生きた伝説を残した。
それがすべて素晴らしい出来栄えだったのかというとなんだが、精力的に新しい作品を撮り続けるその姿に感服した。
若手がどれだけ真似ても、模倣である以上オリジナルのもつパワーには敵わない事を知った、そのパワーの源は風俗に百万円を注ぎ込んだ為だともいわれる。
友人曰く「英雄色を好む」、実相寺監督にこれほど相応しい言葉はない。
盟友、佐々木守を追う形で、新たなシルバー仮面を残して、彼は去った。
ウルトラパワーを体現しているかのような実相寺監督がこの世を去ったのは非常に寂しい事である。