本書の添付のしおりには,「越中富山 讀む薬」というタイトルがありました。
第二巻の言葉として,
「けが人の手当てをするための薬隊でございます。わたしどもには敵も味方もございません。」
という記載があります。
このフレーズは「第47章 禁門の変」に出てきます。
ここの章が第二巻のクライマックスだと思います。
このしおりにあらすじが記載されているので紹介しておきます。
「時代背景は,米砲艦が浦賀に来航した弘化3年から明治15年。甲斐国から明治維新・西南戦争を経て,日本の近代化が始まる激動期である。主人公川上弥一は,薩摩藩担当の薬売り行商人から,最後は近代的製薬会社の操業を主導するまでになる。英雄ではなく,一商人の視点から描く異色の歴史小説。」
武士や権力者ではなく,市井の人間が激動の時代を懸命に生きる姿が見事にとらえられているのは宮本輝ならではだと思うし,宮本氏の独特の言い回しもグッドです。
第三巻を読むのが楽しみになってきました。
