「南アルプス山岳救助隊K-9」シリーズの著者であり,この作品も北岳を舞台としています。
主人公である里村は仕事一筋で家庭を顧みなかった昭和を感じさせる人物です。
彼はファミレスを経営する会社の管理職を定年退職した日に妻からの離婚を切り出されることになります。
酒に溺れる毎日を送っていた里村は,娘に促されて再就職を決意しますが,彼が選んだのが北岳にある肩の小屋だったのです。
この部分はちょっと違和感がありますね。
学生時代に山岳部に在籍していたという割に山に対する知識が全くないこと。
ここはもう少し工夫が必要だったと思います。
しかし,最近の樋口氏の作品にあるような無理やりな派手なアクションがなく楽しく読むことができました。
親子二代で山小屋を守る管理人や小屋のスタッフとの日常がリアルに描かれています。
