失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)/戸部 良一

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経営学の"SECIモデル"で有名な野中郁次郎さん他 数名の研究書です。

大東亜戦争での日本軍の失敗例をベースに、戦略や組織面での失敗の本質を洞察してます。

まさに、失敗から学ぶべし。

そして、野中さんが防大教授だったことにビックリです。



以下の作戦が事例として掲載されてます。
・ノモンハン事件
・ミッドウェー作戦
・ガダルカナル作戦
・インパール作戦
・レイテ海戦
・沖縄戦



経営学的視点で、外部環境と内部環境として戦略と組織があるとの前提を踏まえて、

日本軍は環境に適合しすぎて特殊化したが故に、戦略や組織を刻々と変化する環境にマッチできなかったのが本質であると論じてます。

adaptation precludes adaptability




以下の要因で、

・日清&日露戦争での成功体験で、陸軍は白兵戦、海軍は艦隊決戦主義という戦法と、それらを支えるための組織文化が上から下まで徹底し過ぎた。

・年功序列、一発成績主義の異端や不均衡を排したガチガチの官僚制組織システム

・ダイナミックな環境に適応するために必要な"分化"と"統合"のうち、"統合"が弱かった。
(大本営は、"統合"ではなく、陸軍と海軍の単なる利害調整の場)




生物多様性と同様、環境適応できないものは、おのずと淘汰されるということでしょうか。



アシュビーの最小有効多様性の法則。

"システム分析2"で学んだ内容と繋がった!


組織論は、奥深いですね。


やはり何事も「バランス」なのですね!

やり過ぎても、やらな過ぎてもいけない。


いまの自分の境遇にはちょうどタイムリーな内容でした。



本書の教訓は、野中さんの共著"知識創造企業"と類似性が高いです。

戦史に興味を感じない方には、そちらをお勧めします。