Semiramis (セミラミス) イタリア | pulsar21

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イメージ 1

1973年 Dedicato a Frazz(フラッツに捧ぐ) (右はカトリック教の石像らしい。)

     1. La Bottega Del Rigattiere
     2. Luna Park
     3. Uno Zoo Di Vetro
     4. Per Una Strada Affollata
     5. Dietro Una Porta Di Carta
     6. Frazz
     7. Clown

La Bottega del Rigattiere

http://www.youtube.com/watch?v=TnQ664ymJPk 動画は動きません。

たった1枚のアルバムを発表しただけで解散したけれど、何かと話題の多いSemiramis。まず飛び込んでくるのが、 インパクトのある顔ジャケット 。「クリムゾン・キングの宮殿」といい勝負なのでは、一度見たら頭に焼き付いて離れないのでは、と思います。シンフォニックな部分もあるけどヘヴィーなギターのリフが随所に表れるこのアルバム、でもジャケットの顔からイメージされる邪悪な音ではありません。

紀元前アッシリア帝国の女王Semiramis 、バンド名はここから取られました。バビロンの高台に空中庭園というものを作らせた事が有名で、戦略にもたけた美しい女王様だったそうです。その反面、毒殺事件に関わったり、自分が行った近親相姦を合法化したり。 Metamorfosi(メタモルフォシ) がテーマにした ダンテ「神曲」地獄編(Inferno) にも登場してきます。ジャケットの絵はもちろん女王Semiramisではなく、アルバム・タイトルであるFrazzさんのイメージなのか、このアルバムのテーマは 社会生活から落ちこぼれた若者の叫び を表現している。憂鬱そうな表情が、それを物語っているようです。

イタリアTrident(トリデント)レーベルはわずか8枚のアルバム を発表しただけでしたが、在籍したアーチストの質は高く、今でもイタリア幻のレーベルとして語り継がれています。4枚目がSemiramis、5枚目がやはり1枚しか発表しなかっ?b> BIGLIETTO PER L'INFERNO(ビリエット・ベル・リンフェルノ) 、イタリアン・ヘヴィー・シンフォニック・ロックと言われている2バンドの発売が続いたこともありました。

Semiramisは5人編成でした。
    Michele Zarrillo(ミケーレ・ザリッロ) : Guitar, Vocal
   Maurizio Zarrillo(マウリツィオ・ザリーロ) : Piano, Electronics
   Giampiero Artegiani : Guitar, Synthesizer
   Marcello Reddavide : Bass
   Paolo Faenze : Drums, Percussion
ミケーレが弟でマウリツィオが兄、実の兄弟です。全曲、弟のミケーレが作っており、アレンジも
ミケーレが担当。そして驚くべき事は Semiramisのアルバム発売当時、ミケーレは16歳だった。 このアルバムのテーマは社会生活から落ちこぼれた人の叫び。ミケーレは学校生活に馴染んでいなかったのではないか。それにしても 16歳でここまで作れるのか! 同じイタリアで同じ1973年に発表された Paolo Rustichelli & Carlo Bordini (パオロ・ルスティケッリ&カルロ・ボルディーニ) も10代で素晴らしいアルバムを発表しています。

1988年、ミケーレ・ザリッロは41歳の時来日してコンサートを開いています。 Lucio Battisti(ルーチョ・バッティスティ) Alberto Radius (アルベルト・ラディウス) らと同じカンタウトゥーレ(シンガーソングライターの意)のミュージシャンとして。Semiramisはこのアルバム発表の翌1974年に解散しています。ミケーレ・ザリッロはその後、ソロとして活動していましたが、アルバムが発表できたのは1982年になってから。1988年に2ndを発表し1900年代に入ってからは現在までコンスタントに1~2年の間隔でアルバムを発表しています。音は聴いたことがありませんが、イタリア・ポップス界ではヒーローみたいです。

Semiramisが作った曲は随所に美しいメロディがあり、印象に残るリフが何箇所もあります。問題は何でもかんでも詰め込み過ぎで曲途中での切り替えが多すぎ、音楽がせわしなく聴こえる事です。同じレーベルから発売された BIGLIETTO PER L'INFERNO(ビリエット・ベル・リンフェルノ) や、 ヘヴィ・シンフォの大御所 MUSEO ROSENBACH (ムゼオ・ローゼンバッハ) と比較すると劣ってしまう感じを受ける時もあるけど、16歳での作品という事を考えると話は違います。日本で言うところの中学や高校の兄ちゃんがこんなアルバムを作ってしまう、まさに天才少年としか言いようがありません。レーベルの倒産という理由も大きかったのだろうけど、このグループが2ndを発表することはありませんでした。ミケーレ・ザリッロが20歳を過ぎた頃はイタリアの音楽事情も変わり、Semiramisの音はアルバムにされることもなかったと思います。Semiramis解散後10以上、この人が潜伏してしまった理由かもしれません。

Semiramis - Clown

http://www.youtube.com/watch?v=uk7lHkP_xaM 動画は動きません。

補足:
WEB上で見つけたジャケット写真にある石像、カトリック教会のものと思われます。自分はキリスト信者ではありませんが、Nimrod(ニムロデ)によって作られた国Babylon(バビロン)の宗教がカトリックに変わり、Semiramisを神としてマリア崇教するようになったとの事。ダンテ「神曲」をはじめ他の書物では色欲を合法化するようなSemiramisが何故、神になってしまうのだろうと思いますが、昔の書物は解釈の違いが大きいのでしょう。ちなみにNimrod(ニムロデ)は「バベルの塔」企画者の一人であったようです。それをサンプルにした「バビル二世」、観てました~。