Metamorfosi(メタモルフォシ) イタリア (2 of 2) | pulsar21

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1972年「6番目の日」   1973年「インフェルノ」   2004年「パラディーゾ」

メタモルフォシはイタリアン・ヘヴィー・シンフォニック・ロックと分類されることがあります。代表的な BIGLIETTO PER L INFERNO(ビリエット・ベル・リンフェルノ) MUSEO ROSENBACH (ムゼオ・ローゼンバッハ) の重みとは違い、 IL BALLETTO DI BRONZO(イル・バレット・デ・ブロンゾ) と比較される事が多いです。アルバム変遷もメタモルフォシと似ていて、1970年に発表した1stはギター中心のハード・ロック・バンドだけど、名作と言われる2ndの「YS(イプシロン・エッセ)」はGianni Leone(ジャンニ・レオーネ)のワンマン・グループと言っていい程、素晴らしいキーボード・ロックを展開しています。メタモルフォシも2nd「 Inferno (インフェルノ)」でキーボード・ロックに変化しましたが、素人が聴いてもジャンニ・レオーネの技術の方がエンリコ・オリヴィエッリに優っていると思います。しかしそれをカバーしてあり余るのが、ダヴィデ・スピタレリの本格的なバリトン・ボーカル。メタモルフォシはボーカルのスピタレリとキーボードのオリヴィエッリの双頭グループです。

アルバムとしての出来は2nd「 Inferno (インフェルノ)」が一番高く評価されています。1曲目のイントロダクション(Introduzione)ではリック・ウェイクマンみたいな曲調が展開されていますが、特徴的なのはキース・エマーソンを彷彿させるムーグ・シンセサイザーでのプレー。そしてこのアルバムは「神曲」地獄篇をテーマにしているだけあって、テクニック云々よりも押し寄せてくる迫力みたいなものを感じます。スピタレリのボーカルによるところも大きいです。1973年にVedette(ヴィデット)レーベルから発表されたLPでは12曲だったのが、1989年Vinyl Magicレーベルから再発されたCDではもう少し曲目が細分化され16曲となっています。LPでは3~4曲目、CDでは4~7曲目にあたる、
   4. カロンテ(Caronte) ← 三途の川 渡し守 カロンの事
   5. 麻薬密売人(Spacciatore Di Droga)
   6. 地震(Terremoto)
   7. あの世(Limbo) ← 辺獄(リンボ)の事
です。

http://www.youtube.com/watch?v=mRYNvJNf1nY 動画は動きません。

4曲目のCaronte、スペルもスピタレリの発音も「カロンテ」なのだけど、「カロン」として話に登場しています。
7曲目のLimbo、1人目の案内人ウェルギリウスの居た辺獄の事。邦題は「あの世」となっているけど、何故辺獄という言葉を使わなかったのだろうか。
前半はムーグとスピタレリのボーカルで押しまくり、後半はピアノを主体に叙情的なフルートも入り、最後はチェンバロみたいです。幻想的なまま、次曲に繋がります。

「ムーグ」「コンセプト」「キリスト」と言えば、同じイタリアの LATTE E MIELE (ラッテ・エ・ミエーレ) が思い出されます。2ndアルバムは酷評されるほどEL&Pとそっくりで、1stアルバムは「キリストの受難」をコンセプトにしたアルバムでした。

1stアルバム「 ...E Fu IL Sesto Giorno (6番目の日)」は1972年に発表されました。2nd「 Inferno (インフェルノ)」は1973年発表となっています。しかしVedette(ヴェディット)レーベルの管理番号は、1stが8168、2ndが8162の為、1stと2ndが逆に思っていた人も居たみたいです。しかしキーボード・ロックへの変化も考えると、やっぱり1st2ndはこの順序で良いという事になっています。

1stアルバム「 ...E Fu IL Sesto Giorno (6番目の日)」はダンテの「神曲」とは関係ないけど、4曲目には「ヒロシマ」、もちろんこれは日本の広島であり開始のレクイエムのあとに出てくるのは爆発音・・・。後半部では「ヒロシマ」と繰り返し発声しています。コンセプトの枠におさまらないで伸び伸びと演奏しているせいか、好曲も含まれています。手数の多いパタパタドラムと、リズムに乗って伸びやかに歌いあげるスピタレリが印象的で、60年テイストも混じった曲、「たそがれ時(Crepuscolo)」です。

http://www.youtube.com/watch?v=rULILcGGFEA 動画は動きません。

シチリア島出身のメタモルフォシ。切望されて3rdを発表したにも関わらず、この3rdは現在廃盤で結局は3枚のアルバムを発表するにとどまりました。コンセプトがダンテの「神曲」、相手が大きすぎるので作り込むのは大変だったと思います。もう新しいアルバムを発表する事はないと思うので、メタモルフォシの残した3枚のアルバムは貴重盤として受け継がれていく事と思います。