
71年「8月7日午後」 72年「人間への夢」 78年「女ともだち」
PFM をデビューさせ、 フォルムラ・トレ 、 イル・ヴォーロ などを育て、発売するシングルやアルバムがイタリアのヒット・チャートで殆ど1位となり、14週間にわたってシングル1位の座を明け渡さなかった曲があるなど、1970年代を中心にイタリアの音楽シーンで絶大なる影響力を誇っていたシンガー・ソング・ライター(イタリアでは カンタウトーレ というジャンル)、ルーチョ・バッティスティ。1943年生まれで、ミラノにある リコルディ ・レーベルで仕事を始めた頃は、作曲中心の活動をしていました。 レコード・デビューは1966年 、シングルのみの発売がしばらく続き、 アルバム・デビューは1969年 まで待たなければいけませんでした。(デビュー・アルバムはシングル曲と他人に提供した曲の寄せ集めで、それまでのベスト盤みたいなものでした。2ndアルバム、4thアルバムも同じ様な趣旨で作成されています。) 1998年に55歳の若さで病死 するまで、オリジナル・アルバムは全19枚発売されました。(カセットやスペインで独自に作成されたアルバムもあるらしく、これ以上の枚数が発売されている可能性がありますが、把握しているアルバムは19枚です。)ルーチョ・バッティスティは時代の流れにうまく乗ってサウンドを変化させ、長期間にわたってトップの地位を維持してきた数少ないアーチストです。1977年アメリカでレコーディングを開始した10枚目のアルバム「Io tu noi tutti」からシングルカットされた「Amarsi un po」のライブ・バージョンです。ただこの曲からルーチョ・バッティスティの過去と未来の音を想像する事はできません。数年で大きくサウンドは変化しています。
http://www.youtube.com/watch?v=AdcT-YsCa74
<<1期>>
1969年発表「Lucio Battisti」
1970年発表「Emozioni」
1971年発表「Amore e non amore」 8月7日午後
1971年発表「Lucio Battisti vol. 4」
<<2期>>
1972年発表「Umanamente uomo: il sogno」 人間への夢
1972年発表「Il mio canto libero」 自由への歌
1973年発表「Il nostro caro angelo」 我が美しき天使
1974年発表「Anima latina」 二大世界
1976年発表「La batteria, il contrabbasso, eccetera」
<<3期>>
1977年発表「Io tu noi tutti」
1977年発表「Images」 心の絵
<<4期>>
1978年発表「Una donna per amico」 女ともだち
1980年発表「Una giornata uggiosa」
<<5期>>
1982年発表「E gia」
1986年発表「Don Giovanni」
1988年発表「L'apparenza」
1990年発表「La sposa occidentale」
1992年発表「Cosa succedera alla ragazza」
1994年発表「Hegel」
(1)レーベル
リコルディ(1期) ヌメロ・ウノ(2~5期)
(2)レコーディング場所
イタリア(1~2期) USA(3期) UK(4~5期)
<<1期>>
デビュー・シングルは1966年、 1リラのために(Per una lira) 、 詩人モゴール(ジュリオ・ラペッティ) と組んで、リコルディ(Ricordi)レーベル時代はシングル・ヒットを目指した曲、他人の為に書いた曲が多く、しかしこの時期にイタリア国内で大成功をおさめていた事がその後につながりました。詩人モゴールとの関係は1980年発売の「Una giornata uggiosa」まで続きます。
リコルディ時代にシングルの寄せ集めじゃない唯一のアルバムが、1970年代末に日本のキング・レコードで始まったヨーロピアン・ロック・コレクションのパートⅠで紹介された「8月7日午後(Amore e non amore)」でした。このアルバムが発売された翌年、バッティスティ&モゴール&他3人で創設した レーベル「ヌメロ・ウノ(Numero Uno)」 からデビューする事になる PFM 5人のメンバーのうち、マウロ・パガーニ以外の4人と、 フォルムラ・トレ のギタリストであるアルベルト・ラディウスが参加していたことでも有名となったアルバムです。後日発売される「我が美しき天使」では正面を向いていますが、「8月7日午後」では後ろ向きに・・・とてもインパクトのあるジャケットだとは思いますが・・・。サウンドの方はその後バッティスティが発売するアルバムと比較しても似通ってない、 Supermarket フラメンコ?民族音楽みたいな、でもこのギターは面白い。ギターじゃないけど PFM の叙情的な部分を司っていたヴァイオリニストのマウロ・パガーニのソロ・デビュー・アルバム「地中海の伝説」に趣が似ていると思います。
リコルディ時代最大のヒット曲と言えば、1971年に発売され6月5日~9月1日にわたる14週間トップの座を守った Pensieri e Parole ですが、自分は1968年に発売されその後数十人にカバーされることになった4枚目のシングル「La mia canzone per Maria」が好きです。アルバムには1stの3曲目と4thの4曲目に収録されています。バッティスティのルーツを知る、60年代の懐かしい音です。