1956年にアカデミー外国語映画賞を受賞し、世界的な名声を得た フェデリコ・フェリーニ監督 の「道(La Strada)」。有名女優を使わず、あえて自分の妻となる ジュリエッタ・マシーナ を主役に据えた監督。旅芸人ザンパノとサーカスのヒーロー イル・マット、3人の絡みが映画の中心。
死んだ姉の代わりにという事で買い受けられ、オート三輪でザンパノとの旅芸人生活を始めたジェルソミーナ。技といったら鎖を胸の筋肉で外すしかない 野獣のごとき男ザンパノに手荒く扱われ、辛い気持ちで旅を続けながらも、いつしかザンパノを愛するようになっていたジェルソミーナ。ローマでサーカスの一団と合流し、イル・マットと出会う。小枝で叩きながら芸を教え込もうとしたザンパノとは違い、トランペットを吹く事を通じて芸の楽しさを教えようとしたイル・マット。そしてザンパノとイル・マット、対照的な2人は出会いの時から既に衝突していた。粗暴でありながらも純朴であったザンパノにとって、口の軽いイル・マットのからかいは許せなかった。
ジェルソミーナを巡って警察沙汰にまでなった2人の喧嘩で、ザンパノはサーカス一団から追い出された。再び旅芸人に戻ったザンパノとジェルソミーナ。偶然遭遇したイル・マットにザンパノは殴りかかり、打ち所が悪くイル・マットは死亡してしまう。ショックから立ち直れないジェルソミーナ、ザンパノは置き去りにしてしまう。
しばらくして、ある海辺の家で洗濯している女性がジェルソミーナがいつも口ずさんでいた歌を唄っていた。ジェルソミーナは既に死亡してしまった事を聞かされたザンパノ。エンディングは浜辺で一人嘆き悲しむザンパノの姿、あれだけ粗暴だったザンパノの乱れ方、ひとりぼっちのザンパノ。
全編に渡って流れる ジェルソミーナのテーマ 。映画音楽の大御所ニーノ・ロータの作曲。このメロディを聞くだけでも、何かこみ上げてくるものがあります。
この映画を初めて観たのは港区麻布十番そばにある六本木図書館での試写会。その後公共施設での試写会が何回かあり、それも観に行った。何回観てもこの映画は泣ける・・・。