まさに人生を変えた一冊。

医学英語論文を書くにあたり、とりあえずは読むべき本です。

単なる例文の羅列ではなく、書くときの心得、コツ、tips、注意点などが満載です。

構成、流れも意識して、投稿から査読者への対応まで書かれています。

私もこの本を何度も読み返しながら論文を書いています。

論文を書いているけども、まだ読んでいない人が読めば、きっとアクセプト率が上がるでしょう。

論文をこれから書こうと思っている人が読めば、効率よく正しい書き方が身につくでしょう。

 

 

医学論文には型があります。

IMRD(Introduction, Method, Result, Discussion)は当然として、その1段落目に書く内容、2段落目に書く内容、最後の段落に書く内容、と決まっており、その通りに書かれていないと即刻Rejectです。受動態も最近はあまり流行らないようです。かろうじてPubmedに掲載されている雑誌でも悪い見本はたくさんあります。

この本の例文はトップジャーナル(NEJM, Lancet, BMJ, Annals of Internal Medicine)からの引用だけに絞っているのが素晴らしいです。なぜかJAMAは入っていませんが。トップジャーナルは内容もさることながら、書き方の良いお手本です。

この段落ではどのような単語が使われているかというランキングもあり、書くときの参考になります。

自分が論文を読んでいて、良い表現だな、と思ったものがこの本に書いていない表現ならば、どんどん書き込んで自分なりの文例集にしています。論文を書くときに次にご紹介する本とともに常に近くにある一冊です。

 

ちなみに今日はクリスマスイブ、仏教徒でお釈迦様の誕生日も知らない日本人が祝うのも不思議ですが、私もケーキ食べて、子供にプレゼント買いました・・・。クリスマスソングではなく、摩訶般若波羅蜜多心経を歌うぐらい我が道を行きたいものです。

横浜での救急医学会総会2018に参加してきました。

専門医更新のためのポイントレースである講習会が、あさイチと夕方に組まれていて、油断ができません。受付が朝6:40から、講演が朝7:30とか強制的に朝型に切り替えさせてくれます。早起きがあまり苦痛でなくなったのは歳をとったからでしょうか?

 

私はディスカッションのないパネルディスカッションで発表でした。ということはただのパネルですね(笑)。発表時間を守らない先生とか、スライドが究極に読みにくいとか、いろいろ感じましたので、以下のご紹介です。

 

パワーポイントやワードでの資料やポスターの作り方でオススメの一冊です。

フルカラーで図や写真が多く、視覚的にわかりやすいです。

これを一冊読めば、きっとスライドの作り方、スライドの見方が変わるでしょう。逆にこのルールに沿っていないスライドはすごく見にくい(醜い)です。

 

1980円+税の価値はあると思います。

 

 

 

天災から日本史を読みなおす - 先人に学ぶ防災 (中公新書)
磯田 道史
中央公論新社
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私の好きな日本史✖️災害の本です。

 

著者は様々な地域に伝わる古文書から災害の記録を紐解き、現代への「教訓」を示してくれています。

 

災害は忘れた頃にやってくると言われます。

その通りですが、忘れるのは本人が忘れるだけではなく、その土地の言い伝えを含みます。

 

過去の歴史で何回も津波の被害にあった地域も、50年、100年と経つとその記憶のある人がいなくなり、言い伝えも忘れられることになります。そんな古文書からの警告を現代に伝えてくれる一冊です。

 

私が小さい頃に住んでいた地区は、高塚と呼ばれており、その由来は高い塚(丘)があることでした。小学生の頃に地域の歴史を勉強した記憶があるのですが、そこでは、昔津波がこの地区を襲ったため、人々が避難する場所を作るために丘が作られ、その上に神社が建てられたと言うことを学びました。海岸線から数キロ離れた場所だったので、そんな馬鹿なことがあるのか、神話的な話だと幼心に思いましたが、あれはおそらく事実なのでしょう。確かに一面平地なのに、神社のある部分のみこんもり高いのです。今考えれば地質的にはありえません。人工的なものなのでしょう。それも東日本大震災の記憶があるから、海岸線から遠くても海抜が低ければ津波に襲われる、と思えることなのです。

 

当時南海トラフ地震に襲われていたら、地震後に津波を想定して自宅から逃げることはしなかったでしょう。

 

自分の住んでいる地域の歴史を探ることは、我々に残された過去のメッセージを教えてくれるかもしれません。そんなことを考えさせられる一冊でした。災害大国日本に住む全ての人にオススメな一冊です。

COI開示

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COI開示

 

本ブログではオススメの医学書やセミナーなどを紹介しています。本の中には著者や出版社から献本頂いたものや(ほとんど自分で買っていますが)、こっそり自分が執筆に関わったものも紛れております。一応匿名でブログを書いておりますので、私が書いた、献本された、という記載はしておりません。自分が関わった本でも、第三者的目線でオススメの記事を書いていることもあります。

 

個人的に以下の報酬を過去3年間に受け取っています。

・羊土社、メディカルサイエンスインターナショナル、医学書院、東京法令出版、へるす出版、メディカ出版から印税・原稿執筆料

・日本光電・ハミルトンメディカル社からセミナー参加における交通費・宿泊費、講師料、原稿執筆料

・製薬会社から受け取った謝金はありません

 

献本頂いたとしても、個人的にお勧めできない本の書評を書くことはしておりません。

その辺りを差し引いて読んで頂ければ幸いです。

 

こんなにも面白い医学の世界 からだのトリビア教えます こんなにも面白い医学の世界 からだのトリビア教えます
中尾 篤典

羊土社 2018-02-23
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 題名からは一見、医療関係者ではなく一般の人向けの本のような感じを受けますが、レジデントノートの連載を単行本にしたもので、医学部を卒業したばかりの研修医の方々に向けられた本です。

 参考書や成書のように深く掘り下げられたものではありませんが、日常でよく見かける現象やちょっとした疑問について、過去の研究や現在の医学と紐づけて解説されています。

見開き1ページで1テーマとなっており、すぐに読めてしまうので、少しの空き時間やリフレッシュとしての読みものにおすすめです。

 私の周りにも飲んだ後には必ずラーメンを食べたがる人や、氷を食べる人などがいますが、それらについても医学的に説明されていて面白いです。

 もちろん医師以外の医療従事者、学生さんにも面白い内容であると思います。全体的に平易な文章で書かれているので、一般の方にも内容としては面白いと思いますが、それなりに医学用語が出てくるところもあるので、興味がある方は調べながら読まれるとよいでしょう。

 このような(どうでもいい?)疑問までしっかりと研究して医学雑誌に投稿する世界の研究者に頭下がります。またそれを検索して見つけてくる著者にも頭が下がります。日常的なふとした疑問が素晴らしい研究につながることもあります。私も見習わねばなりませんね。皆さんもリサーチマインドを持って日常診療に臨みましょう(自戒)。

新年度

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桜も咲き、新年度になりました。
やはり日本の1年の始まりは1月と言うよりも4月からの印象です。
今年度も、大学院での研究を続けながら、大学の非常勤講師、市中病院救命救急センターでの非常勤、そしてモーグルを細々と続けていきたいと思います。

 

日本集団災害医学会の主催するMCLS大量殺傷型テロ対応セミナーに参加してきました。ちなみに、この学会は「集団」が取れて、日本災害医学会になるそうです。確かにその方が自然ですね。
会場になった東京医科歯科大学の講堂はすべての座席にマイク、電源、LAN、ライトがあって素晴らしい施設です。
内容は置いといて、学会事務局はもう少し運営の仕方を考えられた方がいいと思います。
 
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後日追記
やはり後日送られてきた受講証も他人のものでした。当日にも受講番号と名前がずれていると認識しながら、その間違いを繰り返すという事務局のようです。

 

人工呼吸器の本 エッセンス
人工呼吸器の本 エッセンス 田中竜馬

メディカルサイエンスインターナショナル 2018-02-22
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  • 人工呼吸の本というと、ほとんどのものがそれなりの分厚さをしていて、人工呼吸が苦手(好きではないけど必要に迫られている場合を含む)で手に取ったのに、これを全部読まないといけないと思うとげんなりしてしまう・・・という人も少なくないと思います。この本は、小さくて薄い。さらに、字の大きさも比較的大きく、内容云々の前にヤル気が削がれてしまうことは最小限ですむと思います。そして訳書ではありますが、語り口調で書かれているため、読みやすいです。kindle版で原著も読みましたが、絵本のように文字が大きかったです。向こうでもそういうコンセプトなのでしょうね。
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  • 最初は呼吸生理からではなく、そこら辺は詳しくないけど、とにかく今設定しなくちゃいけない!という人が、それぞれのモードを使って初期設定をするのに最低限必要なことについて書かかれていて、まさに今設定したい!という時にさっと見て使うことができる内容が本の始めに書かれています。かなり端的に書かれているので、まずやらなければならないことをすぐに取り出しやすいです。
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  • そのあとに、各モードの説明や呼吸生理について解説されており、ところであれってどういうことだっけ?という前半で示された設定の根拠や考え方を知ることができます。こちらもかなり端的に書かれていますが、軽快な語り口調の中に大事なことが、ポンポン出てくるので、要点をおさえるにはもってこいだと思います。まさにエッセンスが凝縮されています。ただし、要点をおさえている分、初学者にはこの本を読んで疑問に思った基本的な呼吸生理の部分は、分厚い本でしっかり学んでほしいなと思います。
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  • 人工呼吸について学びたいけど、何から手を付けていいかわからないという人には、まずこの本を読んでつまずく部分を調べていくという使い方もよいかと思います。医師だけでなく、看護師、臨床工学技士、理学療法士の皆さんにもオススメです。薄い分、2,000円+税と医学書にしては安いです。
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  • 筆者の先生は、アメリカで仕事をされていますので、日本にはない呼吸療法士という職種のスタッフとのかかわりなども文中で出てきます。文中ではそれほど多く登場するわけではありませんが、呼吸療法士が医師の視点からみて呼吸管理において信頼のおける存在であることが分かります。個人的にはこのような職種が日本にも導入され、「すべてを医師がやらなければならない」という世界が変わっていけばいいなと思います。
 
働き方―「なぜ働くのか」「いかに働くのか」 働き方―「なぜ働くのか」「いかに働くのか」
稲盛和夫

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京セラやKDDIの創業者である稲盛和夫さんの著書。

そうとは知らずに購入・・・

 

京セラとは京都セラミック

大学生の頃、桂川の河川敷でサッカーした後に、本社の前を通ったなー

そのあとの王将とビールが最高だった思い出が、

あ、どうでもいい話でした。

 

著者の半生から得られた教訓が記されています。

 

仕事を好きになるように働く

心の持ちかた

 

お釈迦様が三毒と呼んだ「欲望」「怒り」「愚痴」

この毒素を薄めるように一生懸命働く

働くことは修行に似ている「精進」

 

高い目標を掲げて働く

誰にも負けない努力

マラソンだが、いつも100m走のつもりで

 

継続が大切

昨日よりも1歩だけ前に出る

今日1日を精一杯努力する

 

「もうダメだ」という時が仕事の始まり

ベストではなく、パーフェクトを目指す

ベストはあくまで周りとの相対評価、だそうです

 

人生・仕事の結果=「考え方」×「熱意」×「能力」で決まる

「考え方」が一番大切

熱意と能力は0から100だが、考え方はマイナスにもなる

 

正しい「考え方」とは

・常に前向きで建設的

・協調性

・明るい思い

・肯定的

・善意に満ちている

・思いやりがあって優しい

・真面目で正直で謙虚で努力家

・利己的でなく、強欲でないこと

・足るを知る心

・感謝の心

 

どれも正論、昭和の創業者です

精神論が多いので、働き方改革が叫ばれる現代の若者には理解できない部分もあるかもしれませんが、結局このような努力をしないと、大きな結果は出てこないのでしょうね

 

完璧を目指さず、とりあえず出すという私のポリシーとは若干異なりますが、大変参考になりました。

 

https://www.kyocera.co.jp/inamori/

オフィシャルサイトがありました!

この後、JALにも行ったのですね。

この本以外にも多くの著書があるようです。