かくして2月末の入試に向けて、私は猛然とスパートをかけたのであった!
この時期、私が実践していた学習法が20分集中法である。
私の集中力のなさは折り紙つきで、学校の授業が始まり「起立」「礼」が終わるとまず時計を見る。
あと45分…44分…43分………時計には集中できていたようであるが、
授業中にも実にいろんなことが頭の中を駆け巡る。
こんなに集中力がないのは異常であり、自分は勉強に向いていないと思っていた。
そんな中で出会ったのが、心理学者の多湖輝さんの著作だった。
「どんな人にも集中力の限界がある。集中できないのであれば休めばいい。」
私は漢字のテストや計算問題といったい単純作業を何分集中してできるかを測ってみた。
すると私の場合は20分であった。
そこで勉強を始めたら20分測る。
そしてタイマーがなったら10分休む。
調子のよい日でまだまだできそうでもやめる。
そして休む10分間も測るのである。
これをしないと永遠に休んでしまうかもしれない。
そして次の20分で何をするかも考える。
これを繰り返すのである。
この方法をとって驚いた。
今まで何時間も机にしがみついていてまったく効果がなかった。
しかし、この方法なら3時間の学習時間で、2時間分無我夢中で勉強することになる。
6時間なら4時間、一心不乱で勉強することになるのである。
偏差値70超えは、こうして達成されたのであった。
そして2月。
私立のすべり止めは無事合格。
都内の私立はチャレンジで受けたが不合格。
そして、いよいよ本命の県立F高校の入試が始まった。