話をもとに戻そう。
色覚異常や、縄跳びの心配をしつつ、私のお受験の日がやってきた。
ガヤガヤした体育館での待ち時間。
知能検査のようなペーパーテスト。
そして、面接のシーンなど、断片的な記憶だけが残っている。
合格倍率は8倍…当時としてもなかなかの難関である。
お受験の最大の山場は、今も変わらぬ「面接」である。
このために何週間も受け応えの練習をさせられた。
特に「住所」は念入りに…。
ここからは母の記憶である。
私は、本番でいきなり住所でつっかえてしまったのである
すると私はすかさずこう言った。
「おっとまちがい!やりなおしねっ(^^;;!」
無事に正しい住所を答え終わると、次にあり得ない行動にでる。
一目散に面接担当の先生の机に駆け寄ると、
「これはなに?」「これはなににつかうの?」
と矢継ぎ早に面接官に質問を投げかけたそうな…。
「私が面接されちゃってますね(^^;;」
と先生はやさしく対応してくれたのだが…。
母はそのとき失神寸前になっていた。