具体的にどんなお受験勉強をしたのかは覚えていないが、

案外冴えていた私は、のみこみもよく、遊び感覚で勉強していたらしい。


千葉の社宅は4階建ての文化住宅で、当時としてはなかなかのものであり、

通行人から羨望の眼差しで見られていたという。


我が家はその3階であったが、その玄関のドアの外で

縄跳びの特訓をさせられたことを覚えている。

入試の科目の中に、簡単な運動能力テストがあったからである。


「できるまで家に入るな!」といわれ、

どうしてこんな目にあわなければならないのか、

ドアを睨みながらばたばたと飛んでいたのを覚えている。


結局、入試では縄跳びのテストは実施されなかったのであった。


そんな中で、ある異常が発見される。


私は、色の名前をなかなか覚えられないのだった。