日曜日に,実家に着く前から痰がらみの咳が出始める。

先週から隣の席の社員が咳と喉の痛みを訴えていたが,

熱がないということで,ただの夏風邪だろうと話していた。



今月初めに4回目のワクチン接種も終えていたため,

すっかりこの夏風邪がうつったのだろうと思っていた。



月曜日になると,喉の痛みが加わって,咳き込むことが多くなった。

実家で3時間かけて牛肉のワイン煮込みを作ってみたが,どうもうまくできない。

カツオの煮付けのような味がする。



何か嫌な予感を感じつつ,この日は早めに休むことにした。



火曜日に職場に入るときの検温では36.5℃。ときどき咳が出るが平熱。



隣の席の社員は,出社したのもの,咳がひどく帰宅したとのことだった。

「完全にうつされてしまいました」などと仲間と話しながら,

まだ,ただの風邪であると疑っていなかった。



家に帰り,喉の痛みと咳が出ることを伝え,その日も早めに休む。



水曜日,喉の痛みはそれほどでもなくなったが,咳がひどい,

これはますます社員と症状が同じである。



先に教室に入った同僚から,社員の息子が陽性となり,

社員は濃厚接触者になったと聞く。

これはまずい…と思い,薬局で抗原検査キットを1200円で購入。

授業の合間に検査してみる。



鼻の奥に綿棒を突っ込み,検査薬に浸し, 結果が出るまで30分放置。

しかし,10分もたたないうちに,はっきりと二本の線が確認できた。

どう見ても「陽性」である。



休んだ社員の代わりだろうか,なぜか部長と副部長が来ていたので,

事情を話し,どうすればよいか指示を仰ぐ。



嘘をついて,そのまま授業を続けることもできたが,

誠実さを優先。その場で授業は取りやめとなった。



こういうときに,無人の実家があることは,不幸中の幸いである。



2月にお世話になった病院も,実家の近くにあるため,

そのまま療養生活に入れるように,自宅へ帰らずそのまま実家に向かう。



しかし,体温が上がらない。

例の体温計を使って,しっかりと脇の下で検温したところ,36℃前後。

コンビニにオムレツを食し,早めに就寝する。