バファリンのおかげか,とりあえず睡眠をとることができた。


やめておいた方がいいかなと思いつつ,風呂に入り洗髪する。


朝食を食べる食欲は十分ある。

鮭を焼き,味噌汁を作り,納豆ご飯で朝食をとる。


9時になって,駅近くの薬局に電話をする。

検査キットは売り切れ店続出というニュースを聞いていたので,

もうないだろうと思っていたが,なんと「ある」という。


「少し熱があるのですが」と言うと,

「症状が出てる方にはお売りすることができないのですよ」と言われる。

「病院で検査を受けてください」とのこと…。

ああ無情である。


抗原キットは頼んだものの,何のメールも来ていないし、

同僚からも 送ってもらったキットは翌朝にならないと届かない。

念のために自分でも購入しようと思ったのだが…。


次に,昨日1回もかからなかった病院に電話をしてみる。

すると,今度は3回目あたりでつながった!


事情を説明して,検査を受けたいのですがと言うと,「お父様がですか」と聞かれる。

「いえ,私です。私自身が検査を受けたいのです」と言うと、

「診察券がない方には対応できないのです」と言われる。

ネットでは初診対応とあったのだが…。


いよいよ八方塞がりである。 


熱が出ていると,抗原キットは手に入らず,病院に行こうとすると電話が繋がらない。

つながっても,行きつけの病院でなければ診てもらえない。

ここは家から遠く離れた千葉である。


感染者数の増え方がなだらかになっているというニュースが流れているが,

感染者がすんなりと病院に行けないというのが実情なのである。


千葉市の保健所のホームページを覗いてみる。

ここも電話がつながらないに違いないと思ったが,案外一発で繋がった。


状況を説明すると,県外の人で診察券がなくても検査できる病院を探してくれるという。


近場の病院を3軒ほど紹介される。

なつかしの千葉の教会に一番近い病院に電話をすることにした。


電話をすると,かなり混み合ってはいるが,午後2時しか予約がとれないということだった。

もちろん速攻OKし,予約を取る。


陽性だった場合には,その場で支払いができないので,前払金として5000円必要だということだったので,自転車にまたがり,途中セブンイレブンに寄って病院に着く。


するとまず,エントランスの外に椅子が並べられており,そこで待たされる。

寒いので気をつけてくださいと言われていたが,このことだったか。


受診票に氏名などを書いた後,中に通される。

何かの処置室だろうか,咳が出る私は,換気扇のある小さな小部屋に入れられ,

そこで待たされる。


2時10分頃に呼び出され,恐らく救急処置をするのであろう部屋の前の椅子に座らされる。

6人ほどの席が簡単な衝立で仕切られている。

暇なので,原稿の仕事のマニュアルなどを読みながら時間を待つ。


検査はほとんどインフルエンザと同じだ。

これでもかと言わんばかり,棒を突っ込まれ,鼻の奥をかき混ぜられる。


再び入口近くの部屋に収容され,検査結果が出るのを待つ。

マニュアル本を読み終わってしまったので,やることもなくついウトウトとしていると,

名前を呼ばれる。


係員の後についていくと,なぜか遠回りをして,一般の待合室を迂回していく。


嫌な感じがする。


再び救急処置室のような部屋の前で待たされる。


名前を呼ばれて中に入る,さらに奥に通され,完全にビニールシートで保護された空間に通される。

これはいよいよやばいんだなと覚悟を決める。

女性の医師から「完璧に陽性」であったことを伝えられる。


「塾の先生ですよね。生徒からもらいましたね!」

ビニールシートや,フェイスシールドや,マスクをして,しょっちゅうアルコール消毒して、万全に対策していることを伝えると、

「そんなの意味ありませんよ。コロナはそんなことで防げません」

「特に子供は,マスクをちゃんとできなかったり,外してしまったりしがちですからね。」

まったく図星である。


解熱剤と,咳止めをもらって,10日間の療養生活に入ることになった。

しかし,詳しい説明は全くない。

いずれ保健所から電話がくるとのことで,再び自転車にまたがる。


帰って職場に電話。

保健所からの連絡を待って,次の出勤日を決定することになる。


薬屋さんが新薬を持ってきてくれる。

1日4錠,これで熱の心配はなくなるらしい。


夜は鶏のバルサミコ酢煮の残りとライスを食べる。


就寝時体温37.6℃