CMとの契約をしたとき、担当のＨさんとの会話の中で、
「お父様のお体が入られてから～～しましょう。」
という言葉が何回か出てきて気になった。
「お父様が入られてから」ではなく、「お父様のお体が入られてから」
とわざわざいうところに、老人ホームの持つ真の姿がある。
以前、老人ホームの斡旋業者と相談をしたときに、
本人が納得して老人ホームに入るケースはほとんどない
ということを聞いた。
親をだましだまし連れて行き、その場に置いて立ち去る。
そこには親本人に対する人権などというものは、全く無視されてしまうのである。
しかし本人の人権を認めれば、周りが大変な思いをすることになってしまう。
これは致し方のない措置なのだと考えることもできる。
しかし、自分の親なのだから、子供が大変な思いをするのは当たり前である
と言う考え方も一方にはある。
自分を守るのか、親の人権を守るのか。
高齢化社会は、こういった問題を根本的に抱えているのである。