いつものように、仕事のあと23時45分に実家につくと、まだ電気がついている。

 

中に入ってみると、父は鍵がなくなって探している最中だった。

 

しばらく手伝って捜索していたが、リビングの仏壇を見ていた父が、

「これはなんだ」と2つの鍵を持ってくる。

 

どうやら自分で仏壇に収納して、それを忘れていた模様。

 

しばらくすると、「この鍵はどこから持ってきたのか」と聞かれる。

 

数分の間に、自分が探し当てたことを忘れている。

 

また数分後、「あの金はどこから出てきたのか」と言う。

 

「鍵」がいつの間にか「金」になっている。

 

鍵は、父が1つ、私が1つ、仏壇に2つ、金庫に1つ。

 

合計5個だということを5度ほど確認したのち就寝する。