国宝のつづきです
父を殺された15歳の喜久雄は、刺青を入れます。恋人の春江は喜久雄のことが好きで好きでたまらない。自分も同じタイミングで刺青を彫ってもらいます。
春江は喜久雄が父の復讐を考えているのではないかと心配でたまらないのですが、喜久雄はやはり復讐をします。
↓半次郎の目に留まった15歳の喜久雄
のちにも繋がりますが、喜久雄は優しい性格で、春江のことを大切に思っていることも伝わるが恋愛にのめり込んでいかず、心を動かすものは「芸」だけの人間。
見た目こそ似ていないが、子役の黒川くんから吉沢亮に変わっても、ずっと見えない歌舞伎への思いが身体中にまとわりついている感じが伝わりました。
復讐を試みたものの失敗に終わり、1年で出所します。
出所後、あの父が死んだ日、喜久雄の才能を見抜いた歌舞伎役者半次郎が引き取り同い年の我が息子と共に歌舞伎役者として育てます。
その出会いのシーン
感動ポイント2
半次郎の息子俊介と初対面するシーン。
1度目にこの映画を観た時より2度目の方が感慨深かったです。
ここから全てが始まったんだ、と。
なんてことないシーンですが、子役のお二方もお上手!
ライバル関係になり、結局ぶつかり合うんだろうな...なんて陳腐なドラマ扱いした自分を恥じます
俊ぼん(俊介の呼び名)にとっては日常の、父との出番の直前、楽屋で白塗りしながら鏡越しに喜久雄を覗き込む表情が深い!(←ここポイント)
↓親子の演目は「連獅子」
喜久雄は歌舞伎の魅力に引き込まれていきます。
俊ぼんが花井半次郎を継ぐものだとみんな思っていた。
俊ぼんも十分な才能を持っていたから
2人の練習風景も大事な見せ所。
喜久雄はみるみるうちに成長していく。
半次郎による厳しい指導にも泣き言を言わない2人。
うまくできないため何度も扇子で叩かれ傷だらけの体にも関わらず、恋人春江に漏らす言葉は、全然苦しくない。満面の笑みで。
人間国宝の万菊(田中泯)の演目「鷺娘」を観る喜久雄の表情もまた衝撃的でした。
「バケモンや...」
恐ろしく、美しい、歌舞伎を知ってしまった喜久雄。
取り憑かれたのでしょう。
つづく