「お好きな、あれ、にしはります?」
「そうね。あれ、にするわ。」
痛みで殆ど寝て過ごされていた冬の頃から比べたら、食べてくださるようになりました。
ごはんのおともに、梅干し、鮭、きゅうりや白菜の浅漬、海苔、なめたけ、も、お好きです。
食欲が戻って来たことがうれしいです。
きっかけは、まだ冷えるお彼岸の頃。炊いたごはんを小分けしてたときでした。
「いつから人は米を食べるようになったんかな?」
「学校で弥生時代とか、って習いましたけど、、、。」
「果物や魚や獣はわかるのよ。でも、この小さい米粒を、集めて食べるなんてね。もみを取って加熱せんと、生では食べにくいよね。手間のかかる米をなぜたべたんやろ、それが主食になるってね。なんでやろね。」
「明子さん、それ、調べませんか?」
明子さんにおすすめしたんは、図書館のスマホアプリ。
「図書館の会員番号を入れて、登録したら、本も検索できて、予約もできるんです。予約した本は、私が図書館カードをお預かりして、借りて来ます。」
「どれどれ。米の歴史、、、」
「あらま、沢山出てきたわ。」
「ぜひとも、読んでください。そして、私に 米の歴史を教えてください。」
「ぷくぷくちゃん、米ってね、一万四千年前に、食べてたらしいのよ。」
「もみ殻を取らずにね、稲のまま、焼いてそれを臼でついてね、もみ殻を取ってたんですって。」
「焼いた米をね、お湯でふやかしたりもしてたんやて。」
「弥生時代には田んぼも作ってたんやて。」
伺うたびに、目を輝かせて、お話くださる明子さん。そのお顔を見ることが私もうれしいです。
食欲も出てきたことが、何よりうれしいです。
次回も笑顔でお話を伺いたいです。
いつまでもお元気でいてください。