上長瀬渡船場の次は、この土地(長瀬)を散策しようと思います。
が、その前に渡船場の反対側に興味深いものを見つけたので行ってみたいと思います
長瀬の渡船場の反対、左岸側(木知原)です。
コンクリートの祠の中に石造物が4基並んでいます。
祠の大きさが丁度良いため、このために造られたように思えます。
特に目を惹くのが真ん中にある名号碑です。
これは徳本上人の筆跡ではないか!?
とすると、杉屋佐助さんも徳本上人の筆跡を使った石造物をいくつか寄進しているので、もしかしたら!?
期待が膨らみます
※GoogleMapより引用・加工
位置はこんな感じです。
では、右端から見ていきましょう!
▼地蔵尊座像
[正面]
右 ぎふ せき 道
左 根尾 越前 道
[左面]
寛政十年九月
施主
神海村
高橋□
[右面]
氏名□
谷汲□
寛政10年(1798)に、ここから少し北側にある神海村の人が建立した地蔵尊です。
▼徳本上人名号碑
[正面]
南無阿弥陀仏 徳本(花押)
[右面]
たにぐみへ三十丁
やはり徳本上人の名号碑でした!
徳本さん、コンニチワ!
ちゃんと「徳本」と花押が確認できましたよ!
ただ、裏面もスマホを差し込んでみましたが、彫りは確認できませんでした。
杉屋佐助さんの痕跡も見つからず
「徳本上人」の名号碑はあちこちにあり、徳本上人の凄さを感じます。
気になったのは「たにぐみへ三十丁」と刻まれており、もともとどこにあったのかな~と。
六社神社から西へ少し行ったところの29丁の町石を基準とすると、"ながせ薬局"あたりではないかと推測します。
▼地蔵尊座像
[正面]
此方 せきぜんこうじ
仏像浮き彫り
左ハ 根を道
家内安全
神海村
□□□三郎
こちらも神海村の人が建立したようです。
お地蔵様が「こっち」と、指さしているようでオモシロイ
▼観音菩薩立像
[正面]
此方 せきぜんこうじ
観音像浮き彫り
左 谷汲山
大森村
□□□□
□□□□
こちらは観音様のようです。
この観音様も「善光寺はこっち」と指さしているように見えます
『谷汲村 ぶらり歴史散歩』によると、渡船場から谷汲街道に出る道は「善光寺道」と呼ばれているそうです。
次回は上長瀬散策です
つづく。
※2024/06/24 追記
「こちぼらぼ」というサイトにこの石仏が紹介されていましたので、それを参考に一部内容を編集しました。
『木知原の今昔』シリーズは大変面白く、一気読みしました