自分は一応原子力工学科卒です.原子力が嫌になって途中でプラズマ工学に切り替えたけど,学部程度の知識はあります.

 

日本が何故,大量のプルトニウムを保有しているにも関わらず,核武装できないか?について述べますが,プルトニウムって何でも核爆弾にできるのかっていうと,実は違います.純度の高いプルトニウム239でないと核爆弾は作れません.

 

日本て,全てが軽水炉なんですよね.黒鉛炉っていう原子爆弾用のプルトニウム239を生成する原子炉が全くないんです.だから純度の高いプルトニウム239が全く作れない.IAEA(国際原子力機関)もそれが分かっていて,日本が核武装できないから,色々な意味で日本には寛容です(危険性がないから寛容って意味でね )

 

だから,日本の所有しているプルトニウムって,高速増殖炉のもんじゅで使う以外に使い道が無いんですよ.既にもんじゅがコケてるから,マジで使い道がない.Mox燃料って悪夢でしか無い.

 

本気で核武装するなら,黒鉛炉を作らないとダメですが,それを建造しだしたら,アメリカとか絶対黙っていないでしょうね〜日本は元々ウラン資源が無い国ですから,ウランの輸入を止められるでしょうし.

 

黒鉛炉って技術的には難しいところはないので,日本の技術で全然作れますが,技術的な問題と政治的な問題は全然別次元ですから,政府が黒鉛炉建造に着手しないかぎり,日本政府は核武装に関しては全く本気で無い訳です.