もう,休職期間中にうつ病が寛解することは無理そうなので,分限免職で退職になりそうだ.自分の高専時代の自分の研究室の思い出を語っても良いだろうって思う.

 

ドイツの大学に1年間高専の制度を利用して,客員研究員で行った時に共用のデロンギ製のコーヒーサーバーがあって,すごく便利で,自分の研究室にも設置したいって思った.それで,デロンギが半額セールをやった時に自費で購入して,業務用のコーヒー豆を知り合いに教えてもらって,割と安価にコーヒーが提供できるようになったので,学生に遊びにきたらコーヒーは無料だよって言ってみた.

 

学生って勉強する時に,実はあんまり場所が無い.自習室か図書館ぐらいしか無いから,割と「コーヒー飲みにきました」って学生が来るようになった.

 

研究室にはデカいホワイトボードがあって,コーヒー目当てで来た学生も,人数が多くなってくると学生同士で議論するようになって絶えず問題を解きあってる.ここの高専の学生ってかなり真面目なんだなぁ〜って思いながら,自分の仕事してた.

 

卒研生とかは絶えず卒研してるし,その関係の友人も来るようになって,かなり人は来てたね〜自分の研究室に居ても,独りで黙々と超つまらない事務作業するより,学生たちの議論聞いてる方が面白いから,学生の前で出来ない仕事以外は,卒業研究室に入り浸りになった.

 

高専生ってエンジニアリングが大好きで自分で勝手に勉強している子が多くて,学生から真空管アンプの設計っていかに特殊なのか?って講義をしてもらったこともあるし,ラズベリーパイ4の発売日には,大興奮した学生から,3からどれくらい革新的な機能が追加されたのか熱く教えてもらったし,自分の研究室で仕事しているよりずっと楽しかったな〜

 

うちにくる卒研生は,基本卒業研究はどんどん自分でやるタイプが多くて,見てると授業以外は殆ど卒研室に来てやってた.だから,詰まったかな?って感じた時にアドバイスする程度で良くて,基本的に放置でしたね.

 

だから,メンバー全員が集まる卒業研究時間には,楽しいからずっと馬鹿話して騒いでました(笑) そもそも卒業研究時間って時間割にはそんなに確保されてないし,自分が提示したテーマをこなすには,絶対的に時間が足りないから,基本暇あれば卒研してくれてましたね.だから,卒業研究時間ぐらいは馬鹿話で盛り上がっても全然問題なかった.

 

先輩後輩で交流する場も,あんまり無かったみたいで,良い意味で社交場になってましたね.最後の方は他の系の学生も来るようになって,ちょうど化学系の学生に電気回路を教える科目を担当していたんで,「何が知りたいの?」って直接インタビュー出来たりして良い事前調査が出来たり,自分にはメリットしか無かった.

 

自分は結構苦労人の人生だったから,電気,情報,機械系はかなりの知識持ってるし,化学系がちょい苦手だけど,量子化学とかは解るから,まあ〜どの系の学生が来ても話は解る.

 

ただ,他の先生達は超気に入らなかったらしく,散々嫌味を言われた.「先生が卒研テーマを直接やれば結果は良いものが出ますよね?」って意味不明の事言われたりしてた.

 

実際は逆なんだけどな〜卒研の要旨とかの添削でも,まあ〜日本語として意味は通じるし,間違った内容じゃないから「これで良いよ」って言って「ほんとですか?先生はすぐにサボるから信頼できんもん」って言われてたのが実際なんだどね〜(笑) だから卒研の結果の質は良いのは全部学生の力なんだけどなぁ〜

 

結局,この楽しい空間も,他の先生が気に入らなかったという理由で,系会議で「研究室に卒研学生以外の立ち入りを禁止する」っていう事が多数決で可決されて,終わりましたね.