メタマテリアルっていう非常に便利な発明がある.

これは日本語の古い言い方でいうと負の誘電率を持つ人工誘電体である.

 

工学的な応用は,数え切れないほどある.

一番有名なのは,ハリーポッターに出てくる透明マントが実際に作れるとこだろう.

 

自分は,メーカーを退職して,大学院に戻って博士後期課程に入学する時に,本当は,人工誘電体にテーマを変えたかった.

メーカーで誘電体フィルターの検討をする中で,将来的には人工誘電体でフィルターを作る時代が来ると強く感じたからである.

そこで,ある程度知識を持っていた遺伝的アルゴリズムを用いて,人工誘電体の最適形状設計をしたかった.

 

しかし,自分がメタマテリアルの様に,負の誘電率を持たせるという革新的なアイデアをもてたかどうか,疑問だし,メタマテリアルの基礎理論の論文は,後から知ったが,博士課程に戻った年より前に出されてしまっていたから,結局,修士課程のテーマの継続で良かったのだろう.