転職を決意した私ですが、転職活動を始めると同時に今の会社の早期退職を会社に認めてもらう必要がありました。
早期退職を会社が募集しておきながら、募集要項を見ると会社の意向によっては早期退職に応じない場合もある、とありました。要は、会社にとって大事な人材はそう簡単に退職させませんよ、ということです。
私は、これまで述べた通り大した仕事をしてきたわけではないので、会社にとってまったく大事な人材ではありません。なので早期退職は簡単に受け入れられ・・・と思っていたのですが、実際はかなり会社から引き止めを喰らいました。
あとから分かったのですが、私にはほぼ同様の仕事を担当している上司がいたのですが、会社としてはその上司に辞めてもらってその業務の後任を私に任せようとしていました。会社側の立場で考えれば至極当然だと思います。その上司は50代半ばで、仕事自体はしっかりやる方でしたが、出世タイプの人間ではありませんでした。一方、その上司の下で数年働いて仕事内容もそこそこ把握している30代の人間がいれば、会社としては高給取りの50代の社員に辞めてもらって給料の安い社員に働いてもらいたいはずですから。
その上司は、初めに会社側から言われたのか、それとも元々自らそうしようとしていたのかは分かりませんが、早期退職する方向で進んでいました。
そこへ私も早期退職すると会社側に宣言した為、会社としては私を引き止めなくてはなりません。
早期退職の手続きは所属する部署の早期退職担当の幹部社員と何度かの面接を経て進めていくのですが、この幹部社員はなかなか簡単に私の意向を聞き入れてくれませんでした。
初めの面接こそ、早期退職するかどうかは君自身が決めることです、と説明していたのに(制度上はそうなっているので)、いざ、私が退職するつもりですと告げると、なぜ今辞めるのか、今転職活動しても今の君の能力では転職先を見つけるのはかなり難しいぞ、今の仕事内容が不満ならば社内の別の部署で働けばいい、等など、色々なことを言われました。考え直してくれるまで何度でも面接を続けるとも言われました。
早期退職願いの書類を提出しようとしても、受け取ってもらえませんでした。
4回目くらいの面接では、ドアを開けると事業部長クラスの幹部社員が待機していて、また同じ様に説得を受けました。これ、ずるいですよね。こっちは何も知らされてなく、これまでの幹部社員と1対1で話すのかと思ったらいきなりもっと上の幹部社員が待ち受けていたのですから。
それでも、私の気持ちに変わりはありませんと、ずっと言い続けました。だって・・・そうするしかないですもんね。
後で転職斡旋業者のリクルーターに聞きましたが、人によっては転職活動より退職活動のほうが大変だと聞きました。私の場合は正にそれでした。まあ、転職活動も大変でしたけど(笑)。
最終的に、この4回目の面接を終えた次の面接で、ようやく会社は私の退職願を受理してくれました。
引き止めてもらえるだけ幸せだ、と思われる方がいらっしゃるかもしれません。確かに私もそう思います。とは言え、その引き止めを振り払うのは本当に大変でした。予想外に神経をすり減らしました。
早期退職についての話はこれで終わりにしたいと思いますが、いくつか思ったことを。
早期退職をするしないの判断は本当に人それぞれで、仮に50代半ばだったとしてもその先再就職先が見つからなければ定年まで勤め上げた場合と比較すると総収入は下がる、とも言われています。また、早期退職で辞めていくのは会社側が手放したい高給取りだがあまり戦力にならない社員と、よそでもすぐに再就職先が見つかる有能な社員だと言われます。私は決して有能な社員だったわけではなく、たまたま別の仕事を考えていた時にこの制度が出てきたのでそれに乗っただけです。
私は典型的な日系大企業に務める平凡なサラリーマンでこのままこの会社でのほほーんと定年まで勤め上げるものだと思っていたので、そのような人間にとって転職をするというのは本当に一大決心でした。妻や親は、もちろん反対しました。実際は親は反対するのは分かりきっていたので、転職先が見つかってから報告しました。転職を決めた私自身も、この選択が正解だったかいまだに分かりません。
ただ、これは私自身に常に言い聞かせているのですが、正解かどうかは今分かるはずは無く、正解だと後になって思えるように今の仕事を頑張るしかないということです。今の仕事をどれだけ頑張れるかで、正解にも不正解にもなります。だから、今頑張るしかないです。
もちろん転職しなかったとしても今の会社で頑張れば良い話です。私が最終的に早期退職を決意したのは、どっちみち頑張らなければいけないのなら動かない選択より動く選択の方が多分後悔の度合いが少ないし、人生スリリングで面白くなりそう、と考えたからです。
なんのアドバイスにもなっていませんが、転職を考えている人にとって少しでも参考になれば幸いです。
次回からは転職活動について書いていこうと思います。