レトロショップ成穂堂ケンの苦悩と爆笑の日々 -340ページ目

決死の買取隊がゆく

つい先日の事。

「ごめんください」と、声がしたような気がした。

出入口に行ってみると、年配のご婦人がゼイゼイ言いながら立っていた。

「大丈夫ですか?」

と、僕は少しびっくりして言った。

「ありがと、大丈夫。持病でいっつもこんなんなんよ。

今日は本を引き取って貰えないかと思って、寄せてもらいましてん」

「内容によりますが」と言うと、

ショーケースの全集を指差して、

「あんなのがいくつもありますねん。買った時のまんまですねんわ」



そんなこんなで、取り敢えずご自宅に伺う事になり、下見に行ってきた。

本は二階に置いてあり、ダンボール箱に入ったままのセットが数種類。

書棚に納められているものが数種類。

あとは、単品があちこちに。

中に新撰名著復刻シリーズ全巻があった。

発行当時の装丁を模して作られてたシリーズで、

いつか写真をアップした「吾輩は猫である」を含むものだ。

全巻揃いを見たのは初めてだ。

「お値段つきますよ」と言ったが、

古書店に置いて貰えるだけで充分だと仰る。

結局、ダンボール大箱10個ほどを運び出した。

運び出しは家内と行ったのだが、

二人とも情けないくらい息があがっている。

たった10箱程度、それも一人当たりたかが5往復。

多少重たいにしろ、なんと体力が落ちたのだろう。

思い起こすに、この数年買取り先で、階段を上り下りした事がない。

一昔前は、階段の上り下りなど意識した事もなかった。

少し凹んだ翌日、隣町にお住まいの方から買取見積りの依頼が入った。

今度は家具とステレオ、その他諸々。

家具は150年前の桐箪笥。ステレオは60年前のビクター製真空管ステレオ。

「実に面白い」・・・なんて言っている場合ではない。

品物は二階です、なんてことになったらしゃれにならない。

恐ろしくて、お品はどこに置かれています?なんて聞けなかった。

ええ~い、ままよ!

「喜んでお見積りに伺います」と、返事をした。

多分、来週中には引き取りに行かねばならないだろう。

軽トラは誰なと貸して貰えるが、問題は人だ。

長男か二男か、うまく時間が空けられるといいが・・・

何れにしても、軽トラは何とかしなくちゃいけない。

業務用にはVWの箱バンかミゼットだぜ!と思っていたが、

どちらを買っても家内にしばかれる。


VW


MZ



誰がくれないかなあ・・・

それ以前に体を鍛えなおかなくちゃ。

ああ~、どちらを向いても辛いよなあ・・・


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