レトロショップ成穂堂ケンの苦悩と爆笑の日々 -163ページ目

夏の匂い

南へと車を走らせている。

階段箪笥という民芸家具を譲って貰うため、

大阪狭山市を跨ぎ、泉北丘陵を超え、岸和田市の地車を横目で見、貝塚市を突っ切り、泉佐野市へと。

と書くと、物凄い距離を移動しているように感じるが、たかだか30km弱だ。

 

小振りで使い勝手がよさそう♪



 

店を出たのは12時過ぎという、気温がどんどん上昇している最中。

エアコンをガンガンかけているけど、一向に車内は涼しくならない。

車の運転中に熱中症になるというのも分かる。

途中、信号待ちでふと田んぼに目をやると、随分と稲が育っている。

車の窓を少し開けるてみると、蒸せるような草のにおいが飛び込んでくる。

間違いなく夏なんだよな。

もう一月もすると、田んぼは黄金に揺れる。

しかし、今年ほど季節の移ろいを感じない年はない。

梅雨や初夏を飛び越えて、いきなり真夏に突入した感が強いからかも知れない。

 

 




一昔前は、「時の流れは思いの外速い」と口では言いながらも、どこか他人事のように思っていた。

この頃は、うかうかしていると、そろそろ終い支度ですよ、と言われそうで焦り気味になっている。

これまで、仕事だけは自由気ままにさせてもらってきた。

それだけでも随分家族に感謝しているのだけど、

他にしたい事はないのか?と問われると、歯切れの悪い返事になってしまう。

先日、遅い晩ご飯を食べながら「仕事は面白いけど、それだけじゃあかんよな〜」と、何気なく呟いた。

目の前にいた三男が「一日、30分でもやりたい事をしたら?それくらいの時間はあるやろ」と真顔で言った。

僕は、プッと笑ってしまった。いつも僕が子供たちに言っている言葉だ。

皆さん、どうです?

本当は、自分次第なのに、都合の良い言い訳をして、

後生大事に鉛の金庫に仕舞い込んでいる「やりたかったコト」はないですか?

多分、結果になんてそんな大きな意味はない。

やってみたい事だからやってみる。

止めたくなったらやめればいいし、諦めがつかなければやり続けるだろうし。

それでいいでしょ。大層に考えることはない。

そんなこんなで、僕は金庫の蓋をを開けちゃいましたよ。

いざ金庫を持ち上げてみると、張りぼての柔な金庫でしたよ♪