夏の匂い
お客から「お盆休みはありますか?」と聞かれ、
「えっ?お盆?えー、お盆ですか?お盆ですよね。ん〜、お盆ですわね」
と、唐突(でもない)な質問に狼狽する僕。
いつだ?お盆。と、カレンダーを思い浮かべるがピンとこない。
頭の中で「だんな。もう目と鼻の先ですぜ」と笑うような声がする。
以前にも書いたが、今年ほど季節を感じない年もない。
8/1のPL花火も中止になり、余計、今が何月かピンと来ない。
原因は言わずもがなである。
数日前、会計事務所の担当者Oさんが、汗をふきふきやってきた。
本来は月一の訪問なのだが、2月以来久し振りの訪問だ。
何か急ぎはありますかね?と言いつつも、話はどうしてもコロナ禍の方へ流れる。
この数ヶ月で担当なさっている会社数社が廃業に追い込まれたという事で、Oさんは少し凹んでいた。
「まあ、頑張りましょや。少なくともうちは大丈夫」という事で、話は終わった。
毎年、思いもしないような事が起こる。
多分、人生とはそんな事の繰り返しなのだろう。
僕は山中鹿之介のように、自ら七難八苦を求める程心の強い人間ではないが、
そう容易く首を垂れたりもしない。
どの道、同じ事を繰り返していた所で、商売はしぼんでいく。
少しずつ変化させていくか、大きく変えてしまうか、そのどちらだと思っている。
光が見えるまで、変わり続ける。
僕はそうして今日までやって来た。
そして、これからも。
コロナ禍で大変な方も多いと思うが、どのような絶望の中にも光はある。
同じ明日を迎えるなら、そんな言葉を信じて動いてみる価値はある。
背筋を伸ばして空を見上げよう。
そこには子供の頃見た青空が広がり、真っ白な雲が流れてゆく。
キラキラ輝く夏の匂いがするじゃないか。