二男、感動の引退試合 | レトロショップ成穂堂ケンの苦悩と爆笑の日々

二男、感動の引退試合

興奮の2日間だった。

その日。僕は迷うことなく仕事を放り出して、

店から車で10分程の所にある体育館に張りついていた。

ここで6、7日と堺市中学総合体育大会が行われた。

二男は剣道団体戦の大将で出場。

早いもので、これが引退試合となる。

二男の中学校、男子部員が少なく二男が2年生になって初めて団体が組めた。

初心者のかたまりのような男子剣道部だったが、

去年は3位入賞と快挙を成し遂げた。

今回も同メンバーが大会に臨んだ。

男子部員も増え、加えて二男のいるAチームと

試合慣れをする為にとBチームも組まれた。

逆に女子部員はギリギリのメンバーで出場。

しかも大将を務めるはずの3年部員が負傷し、

メンバー全員が1年生。

ちょっと厳しい試合になりそうだ。


そんなこんなで僕は、前夜からそわそわしていた。

男子団体Bチーム初戦は優勝候補通称ヒガモAチーム。

見ていて、歯が立たぬとはこの事だと思った。

将来に向けていい経験になったと思う。

稽古を積んで、いい剣道をするようになれ。

二男のいるAチームは準決勝へと駒を進めた。

女子団体は思わぬ展開で、こちらも準決勝進出。

子ども達より、先生や親の方が興奮している。


僕は「よっしゃ~~、明日も店は臨時休業や」と、宣言。


その夜、自宅近くの公園で不気味な雄叫びを上げる二男と僕がいる事は想像に難しくない。


準決勝当日、予定が狂い少し遅れて体育館に着くと、

試合はすでに二男のいるチームの副将戦の終わり間近だった。

副将、無念の1本を取られたまま時間切れになったようだ。

僕は大慌てで動画を撮る準備をした。

大将戦が始まり、早々の所で打った二男の面が決まった。

ふっと手元があがる癖が直せず、はらはらする場面もあったが、二男の1本勝ちとなった。


白襷が二男




隣コートでも女子準決勝戦が終わりを迎えていた。


男女とも結果はどうなったのか?


二階の観覧席からは、試合進行のボードが見えない。

試合コートでは早くも女子決勝が始まろうとしていた。

垂ネームを凝視すると、なんと二男の中学校名だった。

1年生チームが決勝に進出している。これはすごい事になっている。

相手はやはり優勝候補のヒガモチームだった。

流石にうまい。稽古量の違いが歴然としている。

ヒガモチームの圧勝だったが、

強豪相手に果敢に立ち向かった1年生チームに感動する。

さて、男子決勝だが二男の学校は、面をつける様子がない。

決勝戦はヒガモAチームと先ほど二男が対戦した中学校だった。

ここでもヒガモAチームの圧勝。

二男のチームは去年同様3位という結果だった。

沢山のチームが参加した本試合、

みんな様々な思いを抱いて試合を終えたのだと思う。

勝ち負けは兎も角、

どんな相手であろうとも怯むことなく立ち向かっていく子供たちの姿に

感動を覚えないものはいないと思う。

こういった経験が強い心をつくり、驕らない心をつくる。

ただただ、懸命に稽古に励む子ども達。

人はその直向きさに心を動かされる。

何だか、心の靄が晴れていくような気分だ。


よっしゃ~、おいらも頑張るぜ!