成穂堂の長閑な一日
自宅から少々離れた所にあるショッピングセンターへ行ってきた。
目的は、ある季刊誌を手に入れる為である。
向かった先は片田舎ではあるが、
それなりにショップや文化施設、行政が集まっている。
都心部からみると長閑なものだが、それでも行き交う人は多い。
僕はどうも、人ごみが苦手である。
他の書店では扱いがないという事で、今回は仕方なく重い腰をあげた。
この山脈(和泉山脈)につながる丘陵地に向かった。風が強く、すでに冬の様相だ。

家内も買い物があるというので、一緒に行ったのだが、
百貨店や専門店を、あちこち移動するだけで、
僕は、もうすっかり疲れている。
家内は、「みてみて、あんなにかわいいのが売っている。
うわあ、あったかそうなコート。そこのブーツ、なんて素敵なんでしょ。
どれにする?ウフフ・・・
ねえねえ、ものすごく購買意欲が湧かない?湧くでしょ。
何か片っ端から買いたくなってきた」と。
こらあかんな。何かに憑かれたような目になっている。
慣れない所には来るものではない。
「目的は本だから」と、僕は素っ気なく言った。
家内の心はすでに、ウキウキの買い物が始まっているようだ。
このままではまずい事になりそうだ。
僕は少し考えた。そして、言った。
「あのさあ、1Fだったか地下だったか、食料品売場があるでしょ。
手始めにさあ、『今日の特売品』なんてのを買いに行ってきたらどうかな?
きっと楽しいよ。1時間後に迎えに行くから」
「手始めね、分かった」
そう言って、家内は軽い足取りで消えて行った。
ひょっとすると、数十センチは宙に浮いていたかも知れない。
僕の方は、人酔いしながらも書店に辿りつき、目的の本をたずねた。
ない。。。取り寄せだと言う。
あると信じきって、事前に確かめていなかった。
不覚である。
取り寄せて貰うとなると、もう一度来なくてはならない。
それは、少々手間である。
隣接する駅の1Fにも書店があったはずだ。
淡い期待の元、その書店にも行ってみたが、
当たり前の如くなかった。
その書店の店頭には何台かのワゴンあり、
積み上げるように古本を置いてある。
こうなっては1冊くらいブックハンティングしないと、
帰るに帰れないではないか。
「絶版文庫の漁誌学」という本を購入。タイトル買いしてしまった。当りを願う。

目を凝らせて本をみていると、
隣にいたうら若き女性が声を掛けてきた。
「あの、本の値段はどこにあるのでしょう?」
「んっ? 一律150円ですよ」
「そうですか。とてもラッキーです。有難うございます」
女性は、そう言って、店内の精算カウンターに向かいかけて
「あの、お店の方ではないの・・・ですか?」と。
「ええ、まあそのようです」
女性は、何度も「すみません」と頭を下げていた。
「いえ、いいのです。よく間違われるので」と、僕。
ダウンジャケットを着て、
飴を舐めながら本を見ている従業員は、まずいないだろう。
どう考えても、お客にしかみえないと思うのだが・・・
或いは、本を手に取るその仕草が素人離れしているのだろうか?
逆に素人では困るのだが・・・
いや、でもこういった間違いは本屋に限った事ではない。
違う百貨店の紳士服専門店では、
プレゼント用のセーターを相談されたこともある。
隣で、家内がくすくすと笑っていた。
こんな事もあった(以前、ブログに書いたが)。
姪っ子の大学受験について行き、
事務局前の柱にもたれかかり、姪っ子の出てくるのを待っていた。
やがて受験生がぞろぞろ出てきだし、
何を思ったのか先頭の数人が
「有難うございました」と、僕に挨拶をした。
その波は、瞬間に伝播し、
僕の前を通り過ぎる生徒達が、みな挨拶をしていく。
ついには大学の警備員からも
「お疲れ様でした」と、挨拶をされてしまった。
こういった現象をどう理解して良いのか分からない。
そんな事が茶飯事に起きるので、
もういいやと思い、それなりに応対している。
ところで、家内である。
食料品売場に行ってみると、ちょうど家内が精算を済ましたところで、
満面の笑顔で僕に手を振った。
僕はその量を見て愕然とした。
二人で持てるのか?
それ以前に幾らつかったの?
家内はすっかり「なんて素敵なんでしょ。
どれにする?ウフフ・・・」は忘れているようで、
兎も角、僕は家内と買い物袋を車に押し込んで帰途に着いた。
自宅に戻ると、家内は
「ほ~ら、美味しそうでしょ。
こんなのも、そんなのも、タイムセールだったのよね」
と、子ども達の前で、店を開いていた。
まあ、食べ物だから無駄にはならんか・・・
しかし、まあ幸せな人よのう。
結局、目的の本はなかったものの、
同類の本をみつけたので、それを購入した。

目的は、ある季刊誌を手に入れる為である。
向かった先は片田舎ではあるが、
それなりにショップや文化施設、行政が集まっている。
都心部からみると長閑なものだが、それでも行き交う人は多い。
僕はどうも、人ごみが苦手である。
他の書店では扱いがないという事で、今回は仕方なく重い腰をあげた。
この山脈(和泉山脈)につながる丘陵地に向かった。風が強く、すでに冬の様相だ。

家内も買い物があるというので、一緒に行ったのだが、
百貨店や専門店を、あちこち移動するだけで、
僕は、もうすっかり疲れている。
家内は、「みてみて、あんなにかわいいのが売っている。
うわあ、あったかそうなコート。そこのブーツ、なんて素敵なんでしょ。
どれにする?ウフフ・・・
ねえねえ、ものすごく購買意欲が湧かない?湧くでしょ。
何か片っ端から買いたくなってきた」と。
こらあかんな。何かに憑かれたような目になっている。
慣れない所には来るものではない。
「目的は本だから」と、僕は素っ気なく言った。
家内の心はすでに、ウキウキの買い物が始まっているようだ。
このままではまずい事になりそうだ。
僕は少し考えた。そして、言った。
「あのさあ、1Fだったか地下だったか、食料品売場があるでしょ。
手始めにさあ、『今日の特売品』なんてのを買いに行ってきたらどうかな?
きっと楽しいよ。1時間後に迎えに行くから」
「手始めね、分かった」
そう言って、家内は軽い足取りで消えて行った。
ひょっとすると、数十センチは宙に浮いていたかも知れない。
僕の方は、人酔いしながらも書店に辿りつき、目的の本をたずねた。
ない。。。取り寄せだと言う。
あると信じきって、事前に確かめていなかった。
不覚である。
取り寄せて貰うとなると、もう一度来なくてはならない。
それは、少々手間である。
隣接する駅の1Fにも書店があったはずだ。
淡い期待の元、その書店にも行ってみたが、
当たり前の如くなかった。
その書店の店頭には何台かのワゴンあり、
積み上げるように古本を置いてある。
こうなっては1冊くらいブックハンティングしないと、
帰るに帰れないではないか。
「絶版文庫の漁誌学」という本を購入。タイトル買いしてしまった。当りを願う。

目を凝らせて本をみていると、
隣にいたうら若き女性が声を掛けてきた。
「あの、本の値段はどこにあるのでしょう?」
「んっ? 一律150円ですよ」
「そうですか。とてもラッキーです。有難うございます」
女性は、そう言って、店内の精算カウンターに向かいかけて
「あの、お店の方ではないの・・・ですか?」と。
「ええ、まあそのようです」
女性は、何度も「すみません」と頭を下げていた。
「いえ、いいのです。よく間違われるので」と、僕。
ダウンジャケットを着て、
飴を舐めながら本を見ている従業員は、まずいないだろう。
どう考えても、お客にしかみえないと思うのだが・・・
或いは、本を手に取るその仕草が素人離れしているのだろうか?
逆に素人では困るのだが・・・
いや、でもこういった間違いは本屋に限った事ではない。
違う百貨店の紳士服専門店では、
プレゼント用のセーターを相談されたこともある。
隣で、家内がくすくすと笑っていた。
こんな事もあった(以前、ブログに書いたが)。
姪っ子の大学受験について行き、
事務局前の柱にもたれかかり、姪っ子の出てくるのを待っていた。
やがて受験生がぞろぞろ出てきだし、
何を思ったのか先頭の数人が
「有難うございました」と、僕に挨拶をした。
その波は、瞬間に伝播し、
僕の前を通り過ぎる生徒達が、みな挨拶をしていく。
ついには大学の警備員からも
「お疲れ様でした」と、挨拶をされてしまった。
こういった現象をどう理解して良いのか分からない。
そんな事が茶飯事に起きるので、
もういいやと思い、それなりに応対している。
ところで、家内である。
食料品売場に行ってみると、ちょうど家内が精算を済ましたところで、
満面の笑顔で僕に手を振った。
僕はその量を見て愕然とした。
二人で持てるのか?
それ以前に幾らつかったの?
家内はすっかり「なんて素敵なんでしょ。
どれにする?ウフフ・・・」は忘れているようで、
兎も角、僕は家内と買い物袋を車に押し込んで帰途に着いた。
自宅に戻ると、家内は
「ほ~ら、美味しそうでしょ。
こんなのも、そんなのも、タイムセールだったのよね」
と、子ども達の前で、店を開いていた。
まあ、食べ物だから無駄にはならんか・・・
しかし、まあ幸せな人よのう。
結局、目的の本はなかったものの、
同類の本をみつけたので、それを購入した。
