ボロアパート購入で返済比率が高くなりそうな予感です。
返済比率を厳しくみる不動産投資家とあまり気にしていない投資家がいると思います。
楽待の相談を見ると圧倒的に厳しく見ている人が多い印象ですが、私はあまり気にしていません。
返済比率を意識した方がいいのは、不動産投資のお金で生活している人、しようとしている人です。
楽待で回答している人は、不動産投資の収入の割合が大きい専業または準専業の方が多い印象です。
どうやら返済比率50%が目安とする方が多いです。
返済比率は、地域性も絡んでいるので人によって投資家によってバラバラになるのは仕方がないです。
例えば地方だと、都市部に比べて部屋は大きく賃料は低いので修繕費の割合が高くなる → 返済比率を低めにする
副業で投資を行う方は違う目線で検討をするべきというのが私の考えです。
まず、返済比率はあまり気にしない理由は、二つあります。
①返済比率を下げて現金を貯めても物件取得or繰上げ返済をするだけ
不動産投資で生きている訳ではなく、本業でお金が貯まっているから投資をしています。
そのため、不動産投資の返済しても現金赤字(キャッシュフローマイナス)でも全く問題ありません。
キャッシュフローがプラスでも、お金が貯まったら繰上げ返済か新たな物件を取得をするだけです。
繰上げ返済には繰上返済手数料(0~2%程度)などもかかります。
繰上げ返済するとこんな感じです。
【繰上げ返済のシミュレーション】
・返済比率60%
60%→60%→60%→60%→60%
返済比率が10%変わると、10%分現金が貯まります。
(60万円の返済が50万円になったら返済しない10万円分現金が貯まっていきます。)
・返済比率50%で差額10%分を5年後繰上返済
50%→50%→50%→50%→101%(1%は手数料)
1%分無駄だし、繰り上げ返済をするためには手続きもしなくてはいけません。
それなら、最初から返済比率を高めておけばいいのでは?と思います
②借入金額が同じなら返済比率が高い方が利益が高くなる
借入金額と金利が同条件であれば、返済比率が高い=総額の金利支払いは低くなります
賃料300万円、借入金3000万円、金利3%を考えます。
■30年返済の場合
年間の返済は152万円です。
返済比率=152万円÷300万円≒50.6%
30年で支払う利息は、1,553万円
■20年返済の場合
年間の返済は200万円です。
返済比率≒200万円÷300万円≒66.7%
20年で支払う利息は、993万円
利息の差額は、1553万円-993万円=560万円
これは、返済比率66.7%の方は完済までに利益が560万円上乗せされる計算になります。
本業からの収入で返済ができるなら、560万円の金利負担が少ない方を選んだ方がお得であると思います。
また、返済比率が高いということは早期に返済が進みます。返済が進んだ物件を担保に別物件取得のお金を借りることもできます。
( 融資残高 〈 担保評価額 となる金額まで返済が進んでいることが前提です。)
気にした方がいいポイント
最後に、気にするポイントも紹介します。
こちらの方が大事です。
本業の収入が減っても大丈夫か?
本業ありきの不動産投資の場合は、本業の収入減が死活問題となります。
不動産投資のシミュレーションは厳しめに行い、絶対に大丈夫だという水準は確保する。
本業が歩合制なのに、MAXの収入や将来の昇給を考慮に入れない。
転職しても最低限貰えそうな給料を目安に考える。
最大のリスクは働けなくなること。
メンタル面や病気で働けなくなるリスクを負っていることは認識する。
本業の収入で埋め合わせをしている意識はもつ
返済比率65%で投資を行うとします。
同じ投資条件で、掲示板で質問をしました。
Aさんが方が物件の費用の計算を示してくれて安全な返済比率は50%を主張していたと仮定しましょう。
この場合、返済比率50%のAさんの意見を無視するのではなく、返済比率の差分の15%を本業で埋め合わせすると考えましょう。するとAさんの費用計算を自分の属性に反映できます。
大事なのは、15%の埋め合わせを確実にできるかを考えることです。
上記で示した賃料300万円、借入金3000万円、金利3%の場合。
返済比率67%と50%では、毎年の返済が50万円異なります。
この50万円の追加の返済は、自分にとって過大なのかが検討ポイントになります。
【私の条件】
私であれば、このくらいの圧力をかけて考えます。
物件:賃料1割減、経費は賃料の3割。
本業収入:ボーナスカット、残業代カット
日々の生活費:+10%
不動産投資は、物件も違いますし、それぞれ投資家の属性も背景も異なります。
それぞれの状況にあった返済比率を検討するのが良いです。
私の意見も、一つの意見として参考にしてください。
(投資は自己責任ですので、自分で責任が持てないなら辞めた方が無難です。)
つづく