雨の東京で、と書いたが実際は台風直撃である。渋谷付近のホテルでこれを書いている。今回の東下りは、二つの学会での発表が目的だ。一つは金曜午後に無事に終えて、もう一つは明日の午前中11時頃からの予定である。
台風が無事に過ぎてしまえば、とくに問題なく発表して、今回は早々に関西へ帰阪・帰洛、御帰宅しようと思っている。秋葉原に立ち寄るというのも悪くないのだが、どうにも疲れていて、そんな気にならない。もう老人だからかもしれない。
「にっき」と書きながら、すでにクオータリーになっている。年四回の更新では、さすがに日記とは呼べない。無論、ヘブライ語における「日」の概念(ry …閑話休題。
この数か月、何があっただろうか。
御屋敷関連でいえば、卒業の季節となり、数名の姿を見なくなり、また新しい顔を見るようになった。彼女たちは司祭のように、または渡り鳥のように、人生のある季節を御屋敷で過ごして旅立っていく。古巣に舞い戻ってくる翼もあれば、風の便りに元気にしていることを見せてくれる羽もある。卒業していくメイドさん方には、ただ幸多かれと願うばかりだ。
人によりけりであろう。独身であり、決まったルーティンをこなす我が身には、あまり大きなことはない。とくに、この2年ほどだろうか。一週間は、あっという間に過ぎていく。週末に仕事をして、大学での研究を多少こなし、駄文をしたためて稼ぐ。合間合間に御屋敷を目指す。そうこうしているうちに、時間が過ぎていく。
とはいえ、ぼくも来年の春には、いよいよ大学を卒業である。厳密にいえば、大学卒業は十数年も前であり、修士を二つ「修了」した上での、博士課程の「指導認定・満期退学」である。各大学によって呼び方は違うのであるが、平たくいって、さっさと博士論文を書けよ、という猶予期間に入る。
4月以降、どんな生活になるかは不明であるが、昨今と同じような、週末は仕事の前後に御帰宅し、週の半ばに研究か休憩のために御屋敷へいく。そんな生活ができたらよいなと思っている。
何にせよ、明日の発表を早々に終わらせて、品川あたりから新幹線に飛び乗りたいものである。壁しか見えない、窓の外は雨が降っている。
早く御帰宅したい、そんな思いだけが去来しては消えていく夜だ。