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朝のテーマは、「美容と健康」「ピアノ」「お金」のいずれかです。
夕方のテーマは、「英語の熟語」です。
テーマ毎に分類していますので、興味のある記事を読んでいただけたら嬉しいです。
今回のタイトルは、「「熊蜂の飛行」リムスキー・コルサコフ☆いろいろ間違ってる」です。
熊蜂じゃない
私が持っている楽譜(ピアノ名曲110選)には英語の題名も記載されています。英語の題名は「the fright of the bumble bee」です。
bumble beeは日本語でマルハナバチです。
英語と日本語のどちらが正しいのか調べてみました。原題は、ロシア語「шмель」(shmel)でマルハナバチのことだとわかりました。
つまり、「Полет шмеля」(Pólet shmeljá)は「マルハナバチの飛行」と訳すのがより正確です。
蜂は敵ではなく主人公
楽譜の解説には、熊蜂から白鳥(実はお姫様)を守る場面だと書いてあります。しかし、オペラにそのようなシーンはありません。
リムスキー=コルサコフの「熊蜂の飛行」は、オペラ『サルタン皇帝の物語』の第3幕に登場します。この曲は、登場人物の王子グヴィドンが魔法によって蜂に変身し、母親に悪事を働いた悪者(母親の姉妹)たちを懲らしめるために飛び回る場面を描写しています。
最初に楽譜の解説を読んだときには、凶悪な蜂の大群を想像しましたが、実際には、たった1匹の蜂が孤軍奮闘する場面のようです。英語の題名では、単数 the bumble bee です。
昔の人もコピペ
楽譜の解説を書いた人は、きっと何処かからコピペしたのでしょう。実際にオペラを観たなら、こんな誤解はしない筈です。
以前、英語の学習をしているときに、日本語の辞書にしか載っていない謎の語源に出くわすことが何度かありました。数種の英英辞典を調べても載っていない内容が、数種の和英辞書に載っているという不思議!!
まとめ
この曲を弾くたびにモヤモヤしていたので、今回記事にできてスッキリしました。
この記事が少しでもお役に立てば嬉しいです。
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