詩人、小説家、SF・怪奇幻想小説の先駆け、
現代の推理小説の原型を作ったと言われる人。
エドガー・アラン・ポーは1809年の今日、アメリカ、ボストンで
アイルランド人の父とイギリス人の母の間に生まれました。
幼いときに両親が他界し、イギリス人のアラン家に引き取られます。
大学中退後、アメリカの陸軍士官学校に入学。軍務怠慢のため放校。
その後、27才で結婚。いくつかの雑誌の編集に携わりながら、詩、怪奇小説、推理小説、SF小説、冒険小説など多くの領域にまたがって作品を発表。しかしながら、同時代のアメリカにはほとんど理解されませんでした。
雑誌には掲載はされますが、もらえる金銭はわずかばかりでした。
貧困の中、最愛の妻を病気で亡くします。
妻を失った悲嘆と困窮で次第に酒に溺れるようになり、1849年、酒場で
意識不明のところを発見され、病院に担ぎ込まれますが意識は回復せず、
10月7日に死去します。
エドガー・ポーの詩
「黄金郷」Eldorado
派手ななりをした
勇ましい騎士が
晴の日も曇りの日も
長い旅を続けていた
歌を歌いながら
黄金郷を求めて
やがて年をとると
さしもの騎士も
心に影が差してきた
なぜならどこを探しても
見つからなかったからだ
黄金郷といえるような土地は
そしてついに力尽き
進むこともままならなくなった時
影という名の巡礼に会った
そこで騎士は影に訪ねた
いったいどこにあるんだね
黄金の郷エルドラドは
影は答えた
山々の彼方
月の中の
死の影の谷を下り
どこまでも進みなさい
黄金郷にたどり着きたいなら
この詩は、彼の死の半年前に書かれたものです。
彼は理想を求める自分を黄金郷を捜し求める騎士にたとえて、騎士がついに地上で黄金に出会えなかったように、自分も自身の理想郷を見つけることはできないと思いました。
理想とはこの世にではなく、宇宙の彼方、つまりあの世にしか存在し得ないものだと考えたのです。
後に、ボードレールなどのフランス象徴派詩人によって彼の天分は、過剰なまでに激賞され、純粋芸術、純粋詩の創始者、推理小説の父として長きに渡って世界の詩人や文学者たちに影響を与え続けました。
彼の名前をもじってペンネームにするほど敬愛した、江戸川乱歩もその一人です。
「主よ、私の哀れな魂を救いたまえ」
彼の最後の言葉です。
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