癌との出会いは14年前だったなあ~。
町の歯医者さんに通っていた時、それは4月で、そのころプロジェクトマネージャーの仕事で多忙をきたしていた頃。朝始発で夜は終電、土日は無く6か月以上もその状態。4月よりも前から歯痛が続いていたが、なかなか歯医者に行けないで我慢していたが限界になり、行きつけの病院に行った。歯茎が膿み始め、レーザー治療とか色々してみたが、状況は変わらないで、1週間に1度状況を見たいという先生の指示を無視して、7月まで放っておいた。痛み止めで何とか抑えられていたから。
さすがに痛みの限界を迎え、7月に再度病院へ。
先生が、激怒!! こんなになる前に対処できたはずだ! 3か月も放っておくなんて。すぐに紹介状を書くから、地域がん専門病院に行ってくださいと。しかし、当の本人は、これが何を意味せいているかよくわからないまま、また放っておこうとしたときに、妻が今度は激怒。すぐに行きなさい。癌だったらどうするの!妻は癌経験者でその怖さをよく知っている。
ということで、当の本人は癌などというものは他人事で、自分には関係ないと思っていたものだから、それだけ言われてもピンとこない。まさか自分が癌にかかるなんてありえない!!と勝手な思い込み。
しぶしぶ紹介された病院に行ってみると、先生の一声は、癌ですね!あっさり言われた。
この時暑い夏だったのを憶えている。
鬼門の月
1回目の癌治療は9月にスタートした。
7年後に再発するわけだが、その時の治療(BNCT)のなぜか9月。
そして、その1年後のサイバーナイフも9月。
そして、オプジーボでも治療も9月開始。
その後の幾種類の抗がん剤治療もなぜかほぼ9月開始。
よって、僕の中には9月に治療を開始すると、絶対に再発、もしくは治らないというジンクスがある。
宗教などの目に見えないものを信用しているわけではないが、なぜか治療開始が9月になってしまう。
そして、失敗。
鬼門月を避けられた
今回の手術はこの鬼門月を避けることができた。時期を狙ったわけ度はない。
このことで、治れば鬼門月は存在するかもしれないなあ~。
仕事を考える。
システムマネージャーの時は、新しい発想で新システムを考えることが面白くて面白くて。
そして、人と会話することが何よりの楽しみだったなあ~。
でも、癌治療が終わり、5年経過した頃、家のローンも前倒しで完済したことをきっかけに、転職をした。
癌の再発のことや、その他の病気のことを考えた時に、もっと仕事がきつくなく、時間に余裕がある仕事の方が、安心と考えた。
また、もっと妻と一緒にいられる時間も増えるし。
そして今の仕事に就いた。給与は1/3まで落ち込んだけど、定時に終われて、仕事に余裕がある。
今後の病気に備えられる環境が今の自分にとって最も大切だから。
と行動してから2年後に、示し合わせたように癌の再発。
癌が他人事から自分事に変わったとき、自分の世界が一変なあ~。