こういう世界があるとします。
人と自分との比較が禁止されている世界。
他者が自分を比較材料にすることがない。
自分も他者と比べたりすることがない。
そんな世界です。
どうなるんでしょう。
競争がなくなる。
競争は比較が行き過ぎて生まれてくるそうです。
間違った比較や思い込み、恐れが
激しい競争を生んでいます。
私たちがくらすこの社会は、
競争社会なので
常に誰かと、何かと比べられ、
比較優位を獲得するよう
努力を要求されています。
必ずしも、成果をだせる分野で
要求されているとは限らず
思いどうりにいかないこともあって
ストレス社会になっています。
そんな中でも
毎日を活き活きと暮らしている人は
自分のよさを知っているので
そこに注力します。
自分に足らないところのことなど
あまり気にせず
人と比べたりしません。
自分を活かして役立つことができていれば
人より劣っている部分など
どうでもいいことだからです。
もちろん競争がなければ発展しないので
設定した比較がない世界など
あってはならない世界なのかもしれないけれど
人と自分を比べていては
満ち足りた気持ちになることなどできません。
比較や競争が前提となっている世の中・・
人とは比べられのが宿命・・
でも満ち足りた気持ちでいるには人と比べないこと・・・・・
この問題に、うまく折り合いをつけるには、
自分のよさと比較の使い方を知ることだと思います。
比較のものさしは2つ。
一つ目は、自分の内面に置いておいて・・
よいところだけをどれだけ伸びたかを比べる・・
そして、2つ目は、外に置いて
それが、どれだけ以前より役立ったかを比べる・・
プラス側にしか目盛りがないものさしを使うことにするのです。
マイナスになっていても測りようがない。
客観的な評価がつきまとう社会の中で
主観的なものさしが、はたして役に立つのか、と
疑問に思う方もいるでしょう。
しかし、
自分らしく生きている人が
自分のよいところを発揮することで
客観的な評価を得ていることからも
内面的な作業こそが
競争社会で評価されながら
競争社会から自由になる手段の一つだと思うのです。
正直にいいますと
焙煎屋を始めたころは、
他店のコーヒーとの優劣を
かなり気にしていました。
今では、それが
どれだけつまらないことなのかと思っています。
比較は、これまでつくってきた自分のコーヒーと・・
そして、それが、どれだけ役立ってきているかということ・・・
評価されながら自由でいるための
比較のものさしの使い方
自分流の使い方を、ご紹介してみました。