高橋、4回転への愚直な挑戦が銅呼び込む | 光と影のドキュメンタリー!

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意志があるところに道は開ける。高橋は4回転トーループへの愚直な挑戦で道を開いた。4回転は失敗したが、挑み続けたことが銅メダルにつながった。

 冒頭の4回転トーループ。果敢に挑んだが、回転不足で派手に転倒した。だが、すぐに立ち上がり、演技を続けた。「失敗した後のリカバリーの練習をしていたので、これ(転倒)をすぐ忘れて次のジャンプのことを考えた」と高橋は明かす。フェデリコ・フェリーニ監督のイタリア名作映画「道」のプログラム。哀愁漂う旅芸人の道化師を、コミカルな動作も交えながら表情を作り、情感を込めて演じきった。

 中盤の3-3回転連続は二つ目が回転不足となり、終盤の二つの3回転ルッツはロングエッジ(誤った踏み切り)の疑いと判定された。ミスを重ねた演技だったが、表現力や音楽との調和などを示すプログラム構成点の84・50点は全選手の中で最高。高橋は「理想は4回転を決めてメダルを取ることだった」と残念がったが、これまで試合や練習で4回転に失敗し続けて“転倒慣れ”していたため焦らず、持ち前の表現力を発揮できた。

 08年11月の右ひざ手術後のリハビリで足首やひざが柔らかくなり、長光歌子コーチは「エッジに乗る位置が変わり、以前の感覚と違う」と指摘する。今季からスタッフ入りした世界選手権銅メダリスト・本田武史コーチとともに、修正を図ってきた。本田コーチは「僕は遠心力で回る跳び方だが、彼は跳んですぐ回転軸を作るタイプ。でも、4回転の理論は同じ。エッジに乗る位置をみつけ、跳んでから空中のトップまでに2回転するように指導した」と明かす。

 前日、前々日の練習では跳べていたが、本番で失敗した。それだけに銅メダルを決めて高橋はうれし涙を流した。「銅メダルはご褒美と思って、次に向けてのモチベーションになる」。日本のエースのプライドを示した挑戦で、新たな歴史が作られた。【来住哲司】

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