こんな自転車屋があります。
子供に初めての自転車を買いに来た人に、
安い自転車を薦めたそうです。
「どうせ転んだりぶつけたりするし、
それに子供はすぐに大きくなるから」
そんな理由からです。
お客は主を信頼して言われる通りにした。

これは、私のマーケティングの師匠
ジェイ・エイブラハムが好んで紹介する事例です。
ご紹介したのはその最初のところだけ。
最後まで聞くと胸が熱くなってきます。
ジェイがこの話で言いたいのは、
自分のことじゃなくお客のことを第一に考えよ
ということです。
ところで最近、自転車のタイヤが
おかしくなってしまいました。
そこで近所の自転車屋へ持って行ったのです。
するといろいろ言われました。
「2時間くらい後でないと修理できない」
「自転車は店の中では預かれない」
「外に置くなら自己責任で」
まあ、もっともなことではあります。
それから私の自転車をチラっと見に行って、
こう言われました。
「タイヤ自体を交換しないとダメだ」
そうなのか。
「自転車が古いからタイヤを換えるとき、
他を傷めてしまうかも知れない」
なるほど、そういうものか。
「責任持てないから勘弁して欲しい」
あれ~、そういうことになるの?
確かに自転車は相当に古いから、
それももっともかも知れない。
ところがそんな話をしてる間、
何かいい気分ではないのだ。
初めから言ってることは「自分の都合」ばかり。
私のことを考えた言葉は一つもなかった。
「じゃあ、どうしたらいいですか?」
と2回くらい聞かなければならなかった。
ジェイの自転車屋と思わず比べてしまった。
ジェイが話した自転車屋だったら
どんな言い方をしたかな?
冒頭の話のお客は何年かしてから、
子供の自転車を買い替えにその店にまた行った。
さらに何年かしてから、
家族でサイクリングに行くために、
みんなの自転車を買い替えに行った。
その自転車屋は、ただ自転車を
売っていたのではなかった。
お客の人生に役立ちたいと考えていた。
さて、私も自転車を買い替えないとダメらしい。
だが、またあの自転車屋へ行く気にならない。
近くて便利なのだが。
もう少し遠いところで他にあったかなと考えています。