
外にはわからない内面を人は抱えてでも生きていくんだなあ。
脚本とサウンドトラック、フライヤーを見て思ったのはこれは道久の子供の頃に頭の中に浮かんだ光景なんだろうな。そしてそれが佳作に繋がるんだなぁ。写真を撮った時、頭中で火花の姿があったんだと思う。道久にとっては火花は生きる為の導く光そのものだったんだなあ。
作品について情報量が多すぎる事に目がいってしまいました。物語はわかるんだけどあっさりと流れてしまったのでした。道久と火花の漫才のようなやり取りと、余りにも穏やかすぎる周囲の存在。扱っているモノが震災なのでそこに焦点を当てすぎると観ていられなくなるのはわかる気もしますが。2回目の方が、音に関してですが怖さを感じました。
劇団としてはリアルさが強く残ったのが印象的。どちらかというと抽象的な表現で描かれる事が作品が多いし、その雰囲気が好きなので。少し意外な作品かもしれません。
道久役、八代さん。優しくて脆くて穏やかすぎるなぁと感じ観てました。どの作品よりも淡さと脆さと危うさ。観ていていたいくらいの当事者感が辛かったなぁ。
火花役、元山さん、バチバチという激しさ。この作品のタイトル通りの火花のような女性。生きてるぞ、ここにいるぞという頑なな意志。その裏には消えてしまったモノヘの想いといつかは消えるんだろうなという漠然とした想い。今を生きなきゃという強さに繋がるんだるんだろうな。火花は花火、夜空に咲く大輪の花火じゃなくて線香花火。バチバチと音をたてて燃えて時がきたらスッと落ちていく。カッコよかったし、キレイだったけど切ないなぁ。
歩鳥役、あさぎりさん。優しく弱い役。ここまで柔らかなあさぎりさんは初めて観るなぁ。可愛くて、護りたいモノ、好きなモノに真っ直ぐで正直だからこそ、強くてしなやかなんだな。私にはこういう生き方をしたいなぁと思う人でした。
皐月役、小津山さん。作品を観る回数は多くは無いけれど雰囲気のある役者さんだなぁ。セリフもそうだけど彼女から出る空気がセリフと重なると独特だし印象が強いなぁ。
哲男役、松竹亭さん。一番穏やかな役。ホッと出来る存在感は生きていく上でのリアルさも。やりきれない気持ちを抱えながらも生きていかなきゃいけない淡々とした姿は切ないなぁ。
初枝役、おぐりさん。さすがだなぁ。長年生きてきただけの護らなくてはという強さは。凄いなぁ。空気がパーンって変わるのが何とも上手いなぁ。
少年役、小野さん。彼女の芝居を観る回数は少ないけれど今一番気になる役者さん。役によっての空気感の違いに驚かされる。自分に真っ直ぐすぎるほどの少年が凄くリアルに動いているのを楽しませて頂きました。
少女役、瀧川さん。火花の子供時代。子供の時独特の意味のわからない強さ。今を生きる為に現実に勝ってやると強い思いからくる強さは眩しいくらいの印象。
少女役、仲田さん。歩鳥の子供時代。これ程まで彼女のに感受性の強い繊細な役は初めて観るかなぁ。かわいいと思いながら観てました。
ここらで締めたいと思います。皆様お疲れ様でした。