観劇日記 劇団わに社 第9営業 「おはよう、スワローテール」No.1 | ソメのブログ

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 久しぶりの新作。伏線張りまくりの舞台。内容としては身近にあり過ぎて辛く、重たいモノをわに社らしく笑いを織り交ぜてながら前ヘと進もうとする過程へと落とし込んでいる。はじめの一歩といった所かなぁ。

 照明は薄暗いけど柔らかい光が印象的。音楽はクラッシックの要素を取り入れ、効果音の何を沈める音が効果的に使われている。闇に落ちる音だったり、本音を自ら底に沈める音。

 中森アゲハ役。小学校の先生役、この作品の主人公。

 岩瀬さん、とにかく目の表情が印象的。始まった時の明るく、優しいモノから、怒りと苦しみの為に徐々に瞳の奥が深く、鋭いモノになっていく。彼女にあるのは大好きな姉をおいやったモノへの復讐。奥村への思慕。その奥村、周りの先生、子供でさえ巻き込んて傷付けてしまう事の苦しみ。でも結局アオやマユの存在により果たせない。アオやマユの未来が眩しくて許してしまう心根の優しさ。教師という職業が好きなんだろうな。最後は戸惑いの中に優しく揺れる瞳。セリフの明るい響きとは裏腹な激しく動く感情の波が彼女の瞳に宿っていました。観ていて本当に凄かった。

 中森ナギ、アゲハの姉。小暮サヤカ、ナギの担当の児童の母親役。

 浅井さんとかわちさんのダブルキャスト。しかも立場が真逆の二人。観ていて思ったのはめちゃくちゃ大変な役をしかも立場を入れ替えて演じるという事。考えた人は鬼畜だ、悪魔だ。この二人に何て無茶振りするんだという事でした。この二人だからこそなのかなぁとも思いましたけどね。

 浅井さん、岩瀬さんとは周知の仲なのでやり取りは絶妙でした。最近の彼女の芝居の広がりは凄いなぁ。最初は穏やかで優しい人だったのに、今、色々な役の出来る役者さんという事が頭の中に浮かびます。姉であるナギ、優しくて明るくて、愛情に溢れていて。ゴウを失い教育委員会に訴える。感情を抑えながらも行き場のない思いを切々と訴える姿は本当に観ていて辛かった。望まれない子供という愛情が深い故に耐えきれない苦しみ。愛情が深すぎる為に全てを背負い込んてしまい行き場のない思いに本人自身が苦しんでしまう。観ていて辛かったです。

 サヤカ役、自身の仕事の立場を頭では理解していながらも。ナギに対して自分の苦しみに耐えかねて当て付けてしまい、罪悪感に苛まれる。本当にこちらも観ていて辛かった。

 かわちさん、好きな役者さんの1人。岩瀬さんとは闘える印象のある役者さん。彼女のナギは凛とした雰囲気の中に優しさと情の深さのある先生。教育委員会に訴える姿は自分自身ヘの憤りともに激しまでの怒りが観て取れました。ゴウを失い、自分の子供への謂れなき扱いを受けての抜け殻のような姿。彼女の芝居の落差は本当に凄かったです。

 サヤカ役、自分のしてしまった行為に対する贖罪の念に打ちひしがれる姿は観ていて辛かった。

 マユ役、アゲハの教え子となる新米教師。

 綺子さん、真っ直ぐな心情がみえてきました。ひたむきな姿はかっこよかったです。いい先生になるんじゃないかなぁというのが見えるような気がします。

 秋波さん、最初のたどたどしい印象から彼女の芝居は声に込められていた気がします。「あなたの教え子ですから」はヤラれました。ジーンと胸にきました。応援したくなります。

 奥村役、理科の先生役。

 篠塚さん、純粋で不器用で、とても優しい人。ゴウとのやり取りは微笑ましく、時にコミカルさもあって楽しめました。校長に訴えにいく場面の大切なモノを守りきれなかった、後悔と自責からくる激しい心の叫びは圧巻でした。胸に響きました、凄かったです。