
主人公である学生の「私」がある男の登場によりその男を無くす為に「私の辞典」から文字を無くしていく。無くした文字により言葉もなくなってしまう。「私」は男を無くす為ドンドン文字を無くし「ことば」すらなくなっていってしまう。
段々少なくなっていく「文字」と共に「ことば」も段々となくなっていく。役者同士のやり取りと共に観ている側も予想をたてながら観ていられるまるで舞台に参加しているかのような「ことば」で遊ぶ感覚を覚えました。
セットも面白かったです。ただ舞台の距離が近かった為に全体を観るのは少し苦労するかもなぁとの思いはありますけれど。
女性陣のコンビネーションとやり取りの絶妙さは観ていて気持ちいいくらいにスッキリしたし、上手いなぁとも思いながら観ていました。
男性陣の個性的な雰囲気と独特の間合いと言動に笑わせて頂きました。
この作品に関しては「ことば」の選び方が秀逸でした。その限られた「ことば」の中での私や周りの変化を的確に演じながら、それだけではなくユーモラスに観客に観せていく作り方は本当に面白かったです。観ていてこちらもその世界観に巻き込んでいくある意味力業は圧巻でした。段々とことばはなくなって行くのでどう表現していくもどかしさ当たり前にあるモノがない事がどんなに大変なことなのかを見た思いです。なくしてから気付く事は多いんだろうなこの世は。
秋葉さん、「朝の私」勢いと元気さは一番。観ていて微笑ましかったです。
佐藤さん、女子学生らしいものいいと、ツッコミ所満載のバイトの先輩。間の取り方が上手いなぁと思ってました。
川本さん、相変わらずの愛らしさはそのままに上手いなぁと思って観てました。
廣瀬さん、私には女性陣の中ではツボでした。母としてのハイテンションさとバイト先での私のもどかしさが観ていて面白かったです。
橋本さん、夜の私としての戸惑い、そしてカナコとしての冷静さと潔さが観てとれました。
中尾さん、優しさに満ちた少し残念な役。犬の動きには笑わせて頂きました。
田内さん、今回の笑いのツボは全て持っていかれました。面白かったです。
芝原さん、この独特な雰囲気はなんだろう。得体がしれないのは不思議でしょうがなかった。
平塚さん、芝原さんの何十倍もの存在感の異様さはどう捉えていいものやら、一番冷静でありこの「物語」のキッカケ。舞台での異様な存在感は凄いなぁと思って観てました。
とにかく面白かったです。こうした観ている側に遊びの余地のある作品はとても好きでした。書く方はかなり大変たのだろうとは思いますが。楽しませて頂きました。
ではここらで締めたいと思います、皆様お疲れ様でした。
