観劇日記 刈馬演劇設計社 「神様から遠く離れて」 | ソメのブログ

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 まず思った印象は重たい重厚な作品で、ある意味哲学的な作品かと思いきやまったく違う印象の作品になってました。学生時代に座禅やお経などの宗教系に触れて学生時代を過ごしたため少し世界観は理解は出来ます。宗派は違いますけどね。

 会場に入って教典が流れている、神聖で荘厳な雰囲気に包まれる。前説が始まって👀⁉️まさか笑わせにくるとは思いもよりませんでした。
扱っている内容が重たいモノ、「救い」「家族」「部落」「信仰」「名誉」などでも何かしらあっさりと拝見出来たのは、前説でガラリと雰囲気を変えてきたこと、それぞれの役所の役者さんのせいではないでしょうか。勿論作品の面白さもあるのでしょうけれど。どれもとてもデリケートな問題です。ある意味ではこれが正解というのが難しくひどく曖昧なモノです。それぞれの価値観が深く関わるモノなので。それぞれが自分の中での正義であり、正解を持つモノなので。
 作品の印象として「信仰」というモノを通しての「世間」の価値観の優しさ、純粋さ、残酷さを描いた作品なのかなと思っています。
 岡本さん誰よりも正義感が強くでも「信仰」だったり自己に疑問を投げかけている役所。難しいな彼女の役を言葉にするのって。「うち」にいることに疑問を持ちながらも「うち」に帰ることが出来ない女性。「うち」が何処よりも安寧の地であることに「そと」に出て気付かされる。別の「壁」の中に入らなくてはならなくなる。その「壁」も最低限の身の保証はしたはくれるのですが「壁」の「うち」に入っていく。岡本さんは表情だったり仕草だったりがとても凄く上手い役者さんだなあと常に思います。ダンスの部分では3人のダンス、時計のふりこのような「時」を示しているかのようなダンスも印象的でした。
 伊藤さん誰よりも「信仰」「家族」「救い」を純粋に信じ愛している役所。純粋で健気な所がとてもかわいらしく、ハキハキとしているようで時折みせる純粋さや弱さがとても好印象でした。結果として「うち」に戻ることになるのでは。強気な印象だったり、人間以外の印象が強い為にそう思うのかもしれません。
 岩瀬さん今回の目的の一つ。出てきた瞬間「かえでちゃんだぁ、本当にこんな凄い作品に出てる」お前は誰やねんのアホな感動を覚えました。作品を重たい印象に留めていないのは彼女の存在感であったり役所の印象もあるとは思います。まさしく妹の立場、何のしがらみもなくてただ自分に正直な役所。「うち」では見れない景色、触れるモノ全てが彼女にとっては新鮮なのでしょう。でも「家族」を大切に思っている気持ちはしっかりと持っている実は優しい役所。天真爛漫を見事に演じてました。
 入馬さん、今回の作品で拝見出来るのを楽しみにしてた役者さん。まさしく悪でしたね。自分の「名誉」の為ならなんでもする。前に観た役が「おじいちゃんの妖精(妖怪?)」だったので真逆の役所に驚かされました。テーマである「家族」「信仰」「救い」などとは遠くにいるむしろ信じていない立場の役所。表情、台詞の言い回しはさすがの一言です。興味深く観てました。
仲田さん今回は作品の進行役。また変わった雰囲気の役所。完全なる第三者として出てきたのに始まっときから実は深く入りこんできている役。「家族」の関わりが薄く淡々としていながらも「名誉」をお爺さんの変わりに得るという何とも皮肉な結果に。難しい役割を演じておられました。「特別台本」を読まさせて頂いて書いているので彼女の女優さんとしての感は鋭いんだなぁと改めて思っています。
 青木さんこの作品を重たく感じさせない要因は彼の存在感でしょう。どこにでもいる典型的な日本人。「救い」「信仰」「家族」「部落」など日常生活の中でそこまで深く考えて日々を過ごしてなど多くの日本人はいないでしょうね。雰囲気をガラリと変えてしまうほどの彼の勢いは観てて面白し清々しさを感じます。好きだなぁ。
古場さん面白かった。場の雰囲気を和ませる独特な存在感。青木さんとはまた違った意味での面白さ。中間的などっちつかずの曖昧さ、これも日本の特長ですよね。白黒はっきりさせない所。確かに日本って様々な宗教がここまでいりくんだ独特な文化が成立してるのも珍しいですよね。彼の表情、仕草、台詞の言い回しに救われました。
 藤岡さんまずは一言かわいい。男性にこんなこと言うのはあれですが強く印象に残りました。Twitter等で「弟にしたい」を見かけたのですがまさしくその通りでしたね。彼の役はむしろ「家族」を追い求めている。餓えている役。「うち」にいたにも関わらず「そと」に出されとっくに「浄化」しているにも関わらず「家族」にこがれている役。ストーカー化してる部分は怖いですが彼なりの餓えているからの愛の表現なのでしょう。
 余談ですが仲田さんとの「推し」の話は今時だなぁと思いました。後それを観てて「推しって『名〇偵コ〇ン』」藤岡さんの仕草を観てなどと思ってしまった私でした。違うでしょうけど余談です。
 TERUさん彼の芝居にますますはまりそうです。カッコよかった。彼の醸し出す雰囲気にやられました。「家族」「救い」「信仰」を実行している役所。「救い」の部分での「罪人たちに祝福を」は「家族」を守る為のモノであるので逃げても「浄化」されるまで守られるのから表に出ないのかと「浄化」された人間はおそらく「うち」の事は語りたくはないでしょからね。だから「そと」へ出たのでしょうしね。
 「壁」はその人が持っているもの「うち」はその人の価値観だったり自己だったりするもの。「そと」自分以外の人だったり価値観でしょうか。
 後味が意外にも残酷な結果に対してあっさりというかスッキリした印象があります。いつか3人が笑顔で「久しぶり」と言える日を願ってここらで締めたいと思います。
 皆様お疲れ様でした。長々失礼いたしました。