24/06/09 黒川博行 ドアの向こうに | ptureのブログ

足はミイラ化、首は腐乱状態のバラバラ死体が橋の基礎工事現場から見つかり、捜査開始。でも被害者が誰かもわからない。そうこうしているうちに、心中事件発生。男は青酸カリで毒殺、女は7階から首にロープを巻き付け、身を投げ出し縊死。その死体は4階あたりにぶら下がる。ついに最初の事件の被害者の身元がわかる。そして2つの事件はつながり犯人を捕まえるというストーリー。つながり、だんだんと見えてくるスピード感がいい。んでおや?と思うところもなく、きれいにストーリーは展開していく。うまいな。いやあ、引き込まれた。最初の猟奇的な死体も、ちゃんと意味があったのは当たり前だけど、なんだかスッキリしたな。舞台は大阪で主人公の文田は上司の総長と新入りの五十嵐と捜査していく。この会話も結構笑えたな。大阪と京都はいがみあってるのか。上品と下品?庶民とエセ上流人?みたい。お、マークⅡの覆面だって。公衆電話使ってるよ。1989年の小説かあ。今は昔だなあ。もちろんストーリーは全く古臭くないけど。この作家、直木賞とってるんだ。この小説のずっとあとみたいだけど。てとろどときしん書いた人だった。こっちのほうがよいな。おもしろかった。