24/04/12 黒崎裕一郎 炎 冥府の刺客 | ptureのブログ

出だし、隕石が降ってきたり干ばつになったり、ほうき星がでてきて不吉とか天変地異のオンパレード。タイトルと合わせてこれは時代物の化け物系かなと思ったら、全然違った。江戸で火事を起こして両替商を襲う。理由は金というよりも両替商の札を集め自分の息が届く形にしたいこと。そして粗悪鋳造の金をつくり、混ぜもの入れた分、増資した利益を手に入れること。犯人は、老中、No1の両替商、火事盗賊改奉行ときたもんだ。それを死神と呼ばれる主人公が松平から依頼を受け事をあきらかにして悪者を成敗刷るという話。いやあ、ばさばさ着られる。お、宿敵登場かとおもいきや、あっけなく着られる。時代物特有の、思い込みから突っ走るわけで、ストーリーはどんどん展開。証拠は多少あいまいでも成敗しちゃう。話中のセリフは論理的な言葉よりも感情そのままの言葉が多し。これは時代もののお決まりだよな。なんだか昭和のころのB級映画を見てる感じで、深みはかけらもないけど、読んでる間は楽しめる。でも、江戸時代の火事、マジこわいわー。何回もすべてを失っても、生き抜く江戸の人たちのたくましさが間接的につたわってきたのがよかった。楽しみました。