あなたの介護はどれくらい未来を見ている?誤用・過用も考えて~ | Pretty TanakaのPowerful Teacher!

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例え僕の正体がわかっていても「おまえ○中だろ!」とか言ってはダメですよ!
「お前平田だろ!」とマイクで叫ぶ○波さんのような空気の読めない(KY)ことをしてはいけません(`ε´)!!
(ワカさん、ネーミングありがとうございました~)

裸王の部屋です、こんにちは(・∀・)!


さて、いろいろ整理していると、現場での実践と重ね合わせて気が付いてくることがあります。

それは、たとえばカンファレンスなどでご利用者様の現在や今後について、「予後予測」を必ず行っていると思いますが…


どのくらい先の話をしているのか、会議参加者によってバラバラ過ぎる!

つまり現在や1~2カ月先のことを話しているのか、数年先のことを考えて話しているのか、確認がされていないことが多いわけです。

ケアマネさんなどはその辺を整理していると思っている方が多いですが、それはケアマネさんが思っているだけで、参加者の感覚はバラバラなまま進んでいることが多いですね。そりゃ話がまとまらないだろう!と思うことが多々ありました。


カンファレンスでも気をつけなくてはよくあることなので、当然僕がよく依頼を受ける「介護技術」や「認知症ケア・リハ」の考え方でもギャップが生じてくるのは当然のことでしょう。


ケアマネさん・社会福祉士さん、介護福祉士さんたちとお話をさせていただくと、結構皆さんの中ではそう遠くない未来や、現状に対しての対策についてが話し合われており、その職種内ではおそらく違和感を感じられることはそうそうないように思います。


僕の理学療法士の立場から言いますと、「廃用・誤用・過用」症候群というものを知れば知るほど、

「今は確かにご利用者様本人も意欲的に行えているし、ご家族も介護負担が少ない状態である。しかしこのやり方や動作を続けていると、今後間違いなく…」

というようなことが、あまりにも多く気にもされずに行われていることに気が付きます。


実際、介護老人保健施設で勤務しておりますと、

「在宅に戻る前に歩行ができるようになった。在宅に戻ってからも意欲的に外出や自分の身の回りのことも自分のペースで行えていた。しかし数ヶ月前から下肢や上肢に痛みが出現してきて段々動けなくなってきた。そのためにご家族が在宅で看るのが難しくなってきたので入所や短期入所・通所を希望したい。」

という話が多いです。当施設入職前にも他の老健のお手伝いをしていて、同じようなことが多かったので間違いはないと思います。


これはどういうことなのか?介護現場では廃用症候群についてはよく習ったり意識的に気を付けていることが多いと思います。

しかし誤用症候群・過用症候群について、どのくらい理解されていますか?あまり気にしたことがないのではないですか?

簡単にいえば、「代償動作」が極端だったり、おかしな体の使い方を続けていると段々と2次的障害が発生してくるものです。つまりしばらくたってからご利用者様に変化が出てくることが多く見られます。

「今この方は何とか自立しているからいいだろう。それがご利用者様の意欲向上につながっているし。」

これが怖いんです。

本人が「やりたいと言っている」だからそれを「意欲を削ぎたくないから」という理由だけで継続していただいているのならば、これははっきり言えば「専門性の放棄」以外ないと思います。

やはり「このような動作を続けていたら、今はいいかもしれないけど、後々辛い思いをされるかもしれません」ということ、もっと先に悲惨な結果が目に見えているのならば、専門職として早期に介入することは「お節介」にはならないと思います。


もし「良い状態を維持したい・高めたい」ということであれば、目先の向上ばかりに目が行っていますと、後になって取り返しがつかない状況になることも現実には多く起こっていることを知ってもらいたいと思います。


拘縮対策もそうです。

ほとんどの場合、拘縮がひどい状態になってから「どうしよう?その対策を!」という話になります。

しかし拘縮は2~3日でできてしまうようなものではありません。それなりに長い時間がかかって、徐々にひどくなってきます。

ですから、拘縮になってから大騒ぎするのではなく、早くから予測して拘縮予防を行っていくことが最も重要なのではないでしょうか?


それを理解したうえでプラン作成が行われているのでしょうか?そのうえでまず目先のことが重要!と判断されているのならいいのですが…。


このブログを読んでくださっている皆様はどうですか?目先のADL向上にとらわれて、その先(未来)を見据えた介護をしていますか?