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リハビリに注ぐ少々のスパイス

臨床での疑問をもとに、色々なことを書いています。
教育にも興味があるので、少しでも多くのセラピストのためになる記事を書きたいと思っています。

血圧 運動後 上がる

今日も上記のキーワードについて考えてみたいと思います。

高血圧に対する運動療法というものが存在します。

でも、

運動なんてしたらかえって血圧が上がってしまう

という極当然の不安がよぎります。

事実、運動をすれば確実に血圧が上がります。
それは人間の本来の生理学的な反応ですから。
上がらないほうが実は異常なんです。
そこはまた今度触れます。

運動して血圧が上がるのは当然といいましたが、なぜ血圧が上がるのでしょうか?

それは、運動をすると筋肉が血液を欲するからなんですね。
正確には血液中の酸素がほしいのです。

筋肉は酸素がなくても若干のエネルギーを生み出すことができますが、たかだかしれています。
エネルギー生産には

1.ATP-PCr系

2.糖質・脂質の酸化ーATP系

3.乳酸ーATP系

呼び方は本によって一部違いはありますが、主にこの3種類の方法でエネルギーを生み出します。
そして、そのエネルギーを使用して筋肉を収縮させて運動を行うわけです。

酸素があるのとないのとではATPというエネルギー源の産生効率が全然違いますので、なるべくなら酸素を利用して効率よくエネルギーを産生したいです。

だから、身体がうまく運動に適応しようとして筋肉に血液を集中的に送るようにします。
そんなことうまくできるの?

って思ったかもしれませんが、人の身体は実に精巧にできていて、それができる機能が本来備わっているんですよね。

ただ血圧が上がるだけだと、全身に血液が送り出されてしまうので選択的に筋肉に酸素を送ることができません。
ですので、不要なところ(内蔵や使っていない筋肉)には血液を制限して、使っている筋肉にたくさん血液を送る反応が起こります。

つまり、必要なところの血管は広がり、不要なところの血管は縮むんですね!!
なんとすばらしい反応なのでしょうか、これがうまく起こらないと運動を継続することはかなり難しくなります。

細かなメカニズムはまたにします、ここで全部書いてしまうとこんがらがってしまうので・・・

メカニズムの概要だけ述べておきますと

1.機能的交感神経遮断

2.代謝産物による反応

3.血管内皮機能による反応

などが血流の再分布に寄与しています。

だから、運動後に血圧が上がること自体は問題ではないのです。
むしろ、拡張期血圧に関しては対して変わらないか若干下がることがよくあります。

これは末梢の血管が拡張した1つの指標といえるでしょう。

ただし、血圧が上がるということは心臓にとっては負担となります。
特に心疾患を患っている方の場合には血圧の上がりすぎには注意が必要です。
また、動脈瘤などがある方は特に血圧の厳格なコントロールが必要となってくるので注意しましょう。

最後に、運動療法でなぜ血圧が下がるのか、知ってますか?
おそらく機序は複数あると予想されます。
心リハの知識がしっかり備わっていればだいたい推論もできるでしょう。
生理学的機序を知っているかの確認にもなりますね。

1つ、結論として言われているのが

除水

です。

つまり、運動によって余分な水分が減って血圧が下がるということ。

是非知っておいて下さい^^