今日も『呼吸療法認定士合格への道!!』第三段でございます^^
ABGの話は一旦おいておいて、今日は肺循環のお話です。
肺循環とは知っての通り、心臓から肺動脈を通り、肺静脈から心臓に帰ってくるまでの短い回路です。
心臓から全身へ送られ、全身から心臓に戻ってくる体循環とは区別されます。
肺循環は体循環と比べて色々異なる点がありますので区別されているのだと思います。
そこについて少し見ていきましょう。
肺には循環血液量の10~20%が流れています。
肺の毛細血管は非常に張り巡らされており、よくテニスコート1面分の表面積になるといわれますね。
こんなに小さい肺なのに、すごいことですよね。
そこで血液と空気のガス交換が行われるわけです。
循環時間は安静時で4~6秒。
その中で赤血球が毛細血管を通過するのは0.75秒とされています。
この短時間に肺胞から血液へ酸素が拡散します。
運動するとこの時間はさらに短くなり、0.25秒にまでなるとされます。
正常であればこの時間でも拡散が行われますが、これが正常じゃない場合には間に合わなくなります。
軽度の拡散障害があると運動時に酸素化が間に合わず動脈血酸素飽和度が低下する一因がここにあります。
肺循環の血管は体循環のそれより壁が薄くて収縮性が乏しく伸展性に富</strong>むという特徴を有します。
そのため体循環より少ない圧ですが血液を循環させることができます。
肺血管には血管内圧の上昇に対して、血管抵抗を上げない仕組みがあります。
それが補充と拡張という2つの作用です。
肺の毛細血管には安静時にはあまり血液が流れていない部分があります。
運動時など血液量が増えたときはそこに血液が流れることで血管内圧が上昇することを抑えます。
また、血管径の拡大によっても同様の効果を期待します。
さらにもう1つ大切なのが肺の拡張による影響です。
まず、肺動静脈と肺胞周囲の毛細血管を区別して考えます。
肺動静脈は肺実質に囲まれています。
そのため、肺が拡張するとそれらの実質の張力によって引き伸ばされ血管径が拡大します。
もちろん、そこには血管の平滑筋や弾性組織の抵抗も加わることになります。
一方、毛細血管は肺胞の拡大によって内側から押されるような形になります。
そのため。肺胞内圧の影響を直接受けることになり、肺胞内圧の方が高くなると毛細血管は虚脱します。
このように、同じ肺の拡張でも肺動静脈と毛細血管では反応が異なることは大事なことです。
今度は肺血管の拡張、収縮に関わる神経です。
これは体循環同様に交感神経と副交感神経ですが、体循環ほど自律神経による血流量のコントロールはみられないとされています。
が、作用は同じで交感神経は収縮、副交感神経は拡張作用をもっています。
このほかに、血管作動性物質が種々あり、それらも関与しています。
こちらについてはまたお話します。
最後に肺の中での血流の不均等について。
肺は縦に長い構造になっており、重力の影響を良く受けます。
肺の上のほう、肺尖は重力の影響で血流が乏しく、逆に肺底部は血流が豊富となっています。
そして、肺循環に特徴的なのが低酸素性肺血管収縮です。
これは換気の少ない部分の血流を減少させて局所の換気血流比不均等分布を軽減させようとする反応です。
しかし、当然ながら肺血管抵抗を高めることになります。
これは肺高血圧から肺性心を起こすきっかけともなります。
以上、今日は肺循環についてのお話でした。
また次回をお楽しみに^^