最近メルマガ読者さんの増え方が早いです。
いよいよべぇ先生が有名になってきたかな?と勝手に妄想しています。笑
さて、先日お話した心不全の病態。今日は拡張不全について少しお話します。
まず、収縮不全と拡張不全の違いです。
前回もお話しましたが、明確な線引きは難しいのが現状です。
収縮不全でも心筋レベルでは拡張機能の障害はあるとされています。
そこで出てきたのが『収縮機能の保持された心不全』という表現です。
左室駆出率が正常範囲であるが心不全を生じている場合、つまり収縮機能が正常なら心不全の原因は拡張不全だろう、みたいな感じです。
では、なぜ拡張不全が起こるのかみていきましょう。
そもそも心臓はどうやって拡張するのでしょうか?
心臓の拡張能を規定する因子として弛緩性(relaxation)と伸展性(distensibility)があります。
よく似た言葉ですが意味が違います。
まず、弛緩。これは収縮の不活性化とされます。
この弛緩には筋小胞体のカルシウム取り込みが重要な影響を与えます。
ちょっとややこしくなりますが、ここを把握するには心筋の収縮・弛緩の仕組みをしっておく必要があります。
簡潔にいうと、心筋が収縮するには細胞内にカルシウムイオンが必要です。
そのカルシウムイオンを放出し、放出後に取り込むのが筋小胞体です。
その筋小胞体がカルシウムイオンを取り込むにはATPが必要になります。
虚血などでATPが不足すると弛緩速度が低下します。
弛緩において、速度は重要です。
ゆっくり弛緩していたら次の血液が送り込まれてきますからね。
十分に弛緩できない状態で次の血液が入ってくるとすると、たくさん入らないですね。
そうすると当然拍出する血液量も低下します。
もう1つの伸展性です。
こちらは心筋の肥大や間質の線維化などが関与します。
肥大した心筋は伸びにくくなります。
間質が線維化すると、やはり伸びにくいです。
心臓って、拡張中期くらいにはすでに心室いっぱいに血液が入っているんです。
でも、そこからさらに拡張終期にかけて心房が収縮して血液を押し込みます。
その量はだいたい心拍出量の15%くらいと言われています。
だから、心臓が伸びないってのも困りものなんですね。
この2つの違い、わかります?
似ているようで全然違います。
こういう要素が原因で拡張不全に至ると言われていますので、ちょっと覚えてみてください^^
臨床にもいるんだと思いますよ、心不全の24-51%が拡張不全だなんていわれたりしていますから。