ミシェル・オバマ夫人のヒラリー応援スピーチの日本語訳を読んで、胸がジーンと熱くなりました。なんか泣きそう。

 

モヤモヤとした不快感や女性蔑視を、私たちは知ってる。

「細かいこと気にするなよ」「そんなだから女は〜〜」とごまかそうとする、嫌なオヤジたちのねっとりとした視線。

 

女性が働くとき、女性だというだけで、困難にあうことが何度もあります。特に日本の職場の多くは男社会。圧力や反発は大きいものです。

そんな中を、たくさんの女性が一人ひとりの現場で、一つずつ足場を築くように、水が岩の間をしみ出すように、道を開いてきたのではないでしょうか。

そんな努力が、ただの性的な対象にすぎないとされる、この不快感。


2016年10月13日、ニューハンプシャー。

ミシェル・オバマ大統領夫人による、ヒラリー・クリントン候補の応援演説。

 

渡辺 葉さまと篠田真貴子さま​の全訳を、ぜひお読みください。

英文へのリンクもあります。

http://watanabe-yo.sorairoan.com/?eid=30

 

25分と長い文章ですので、その中からいくつかの言葉をピックアップして以下に貼り付けしますね。

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わたしはこの話を、我がことのように感じています。

みなさんも、特に女性のみなさんは、きっとそうだと思います。

 

わたしたちの身体について投げられた、恥ずべき言葉のことを。

わたしたちの望みや、わたしたちの知性を認めず蔑む態度を。

女には何をしてもいいんだ、という思い込みを。

 

通りすがりの男があなたの身体について卑猥な言葉を大声で投げつけてきた時の、気持ち悪くて、心が沈み込むような気分のように。

いつも妙に距離を詰めて近くに立っていたり、いつもじろじろとこちらを眺め回す男性に、職場で会ってしまったときの厭な感じのように。

 

男性上司が職場の女性に対してどんなことを言っても、どんなことをやっても、咎められなかった。

女性たちがどんなに一生懸命仕事をし、どんなに厳しい壁を乗り越えて成果を示しても、十分でないと思われていた。そんなの、過去の歴史だと思っていましたよね。

 

気にしてないふりをしようとしています。

もしかしたら私たちは、感情を飲み込んで黙っていることに慣れてしまったのかもしれない。もしかしたら信じたくないのかもしれない。

 

でもみなさん、はっきりさせましょう。

これは、恥ずべきことです。

許すことのできないことです。

民主党、共和党、独立勢力、どの党に属していようと、

こんな扱いを受けていい女性なんて、ひとりもいません。

 

考えてもみてください。こどもたちにどれだけの影響があるでしょうか?

このことがどんなメッセージを与えていると思いますか?

 

あれが更衣室での日頃の会話だからと受け流すなんて、

世の中のまともな男性への侮辱です。

 

心の底で、わたしたちはみんな判っています。

もしもヒラリーの対立候補にこの選挙を勝たせたら、

女性を貶めても良いのだと、息子たちに教えることになります。

こんな扱いを受けるのだと、娘たちに教えることになります。

 

嫌気がさしたと言ってテレビを消し、歩き去ることはできないのです。

ただ座って心配げに両手を揉むだけでは何にもなりません。

驚きと怒り、悲しみから立ち上がって、この国の女性たちがいつもしてきたように、さあ、袖をまくって戦いましょう。

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