ウルトラマンメビウス
「劇場版ウルトラマンギンガS 決戦!ウルトラ10勇士!!」公開記念、そのウルトラ10勇士について振り返ろう。そろそろラストスパートに入りますね。ということで、次なる戦士はこのウルトラマン。宇宙警備隊のルーキー!ウルトラマンメビウス!!その最大の特徴は、ウルトラQに始まったウルトラシリーズ。そのウルトラQを含め、ウルトラマンからウルトラマン80(ウルトラファイトやザ☆ウルトラマンは除かれます)のシリーズ。所謂、光の国シリーズの正当なる続編であり、その歴史を共有している点です。となれば勿論。ついに復活!ウルトラ兄弟。ゾフィー、ウルトラマン、ウルトラセブン、帰ってきたウルトラマン、ウルトラマンエース、ウルトラマンタロウの栄光のウルトラ6兄弟は勿論、ウルトラマンレオとアストラ、ウルトラマンエイティが、久しくその姿を地球に現すわけです。ウルトラの父やウルトラの母、ウルトラマンキングも当然現れましたね。更にウルトラの星の出身では初の青いウルトラマン。ウルトラマンヒカリ。青いウルトラマンが光の国にいるという設定自体は、実はウルトラマン放送終了後には既に児童雑誌などで紹介されており、ついに今作で実現したわけです。このヒカリは、当初ハンターナイトツルギとして第3勢力に属する鎧を纏ったウルトラマンでした。この鎧というのは新たな試みだったようです。いずれにせよ、ウルトラマンの歴史で最大の時間を刻んだシリーズに、新たな1ページを刻んだウルトラマン。それがメビウスです。実はもう1つ特徴がありまして、メビウスの正体が防衛チームの仲間たちに2クール目の最後に知られてしまうということ。これはウルトラマン最大のタブーを破った瞬間です。その正体が明かされるのは、主に最終回か最終回に近づいた最終章に限定され、仲間たち全員に明かされることもありますし、親しい人物に限定して明かしていた場合もありました。ですが、これにはきちんと意味がありました。ウルトラマンメビウスは、「ウルトラマンと地球人の絆」を再認識するための物語でもあったんですね。それは最終回で見事に昇華します。これはこの2クール目の最後、仲間たちに判明した瞬間でも1つの形を見せています。ウルトラマンとしてまだ完成していないルーキーのメビウスと、冒頭で初心者たちの集まりとなった防衛チーム(1人の隊員と新たに赴任してきた隊長を除いてですね)。いずれもルーキー。そんな彼らの友情の物語がメビウスなんです。メビウスを支えるのは、地球人の仲間たちだけではありません。先輩であるウルトラ兄弟たちも同様です。かつての自分たちの地球での経験を交え、時に優しく、時に厳しくメビウスを支え、そして強敵に立ち向かいます。特にレオの客演回は、レオ本編のことを思い出しながら見ると、より一層レオの言葉の重みが伝わってきますし、エイティの客演回はエイティの真の最終回とも言われているくらいです。さて、取りこぼした特徴はWikipediaやDVDに任せるとしまして、メビウスのベストストーリーですが・・・悩みますね。メビウスがメインという点に注目すると、劇場版も外せないんです。メビウス&ウルトラ兄弟、そしてティガやダイナ、ガイアとも共演した大決戦!超ウルトラ8兄弟、そしてウルトラ銀河伝説・・・またOVシリーズとして、アーマードダークネスやゴーストリバース。実はメビウスは本編以外の展開も多いんです。ふむ・・・うん。選びましたのは・・・第1話「運命の出逢い」です。メビウスの全ての始まり。ここから始まったウルトラマンと人間の絆。それを1話残らず確認してほしいという意味で選択しました。一番のポイントは、怪獣に倒した後、地球人に怒鳴られるウルトラマンメビウス。その理由は、メビウスが戦いの際に周りの被害をあまり考えず、建物を盾代わりにしてしまったからなんですね。その結果怪獣は倒しても周りの被害は大きなものになってしまったという。これはネットでも有名なシーンです。彼がルーキーであることを意識したシーンです。メビウスに関しては最終回だけ見ても実は感動しにくいんです。メビウスの最終回は、ウルトラ兄弟による物語の最終回でもあると思ってます。なので、今までのシリーズを踏まえて見て頂くとベストだと思います。特に各作品のテーマであったりポイントを。メビウスはそんなウルトラ兄弟の歴史をきちんと尊重し、時には別の角度から曖昧であった問題点を解決し、時には引き継いだからこそ昔を知る者にはニヤッとするポイントを押さえてくれています。メビウスによってウルトラ兄弟が戻ってくることが許されたのは確かです。一方で昔の作品に頼るようになったウルトラマンと称されたのも事実でしょう。ネクサスで革命に失敗し、このメビウスで成功したことで保身に走るようになったのは私も思います。しかしネクサスで失敗した光の絆というものが、今までのシリーズという歴史を借りて、ウルトラマンと人との絆という形を示し、今作があるとも思います。そして次なるウルトラマンで徐々に新たな革命というほどではありませんが、別の形を模索し始めることになる。メビウスが示した、または成功させたものというのは非常に大きかったと思います。何より昔のファンの想いというものを大事にすることを忘れず、ウルトラ兄弟というのは敬うべき存在であるということを表した作品。だからこそウルトラマンは永遠なのかもしれませんね。ウルトラマンメビウス TV & OV COMPLETE DVD-BOX/五十嵐隼士,仁科克基,斉川あい¥34,560Amazon.co.jpウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟 [DVD]/五十嵐隼士,黒部進,森次晃嗣¥4,104Amazon.co.jp大決戦!超ウルトラ8兄弟 [Blu-ray]/長野 博,つるの剛士,黒部 進¥5,040Amazon.co.jp